「きのう何食べた?」113話 感想 モーニング25号

[amazonjs asin=”B07D6NSLVZ” locale=”JP” title=”モーニング 2018年 25号 2018年5月24日発売 雑誌”] この回は安定の富永家! このキャラの立った御一家大好きです。よく見たらこの回の表紙に14巻の告知が! 見てなかった……。
以下ネタバレありの感想です。ここから15巻に収録分になりますので、コミックス派の方はお気をつけください!!
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「きのう何食べた?」113話

佳代子さんにシロさんから電話がかかってきました。
土曜日、昼食の約束してるのダメになっちゃった? と先回りして言いにくいことをきいてあげる佳代子さんなのですが、「そうじゃないんです」と歯切れの悪い返事が。その日は富永夫妻の一人娘ミチル夫婦とその子ども、総勢6名が集まる予定です。
シロさんが何を気にしているかというと、佳代子さんのたった一人の孫、悟朗くんが今年の四月に小学校に入学したのでした。
「去年の8月にランドセルを買ったって話してたのに、気が付かなくてすみませんでした」
うわー律儀! 違うよー「おばあちゃん」ってのは孫の話をすることそれ自体がとっても楽しい娯楽なんだから。そこは聞き流してて全然オッケーな話題なのにそれなのに。佳代子さんも思わぬ展開に大慌て!
「お祝いとかなら何もいらないわよ⁈」
土曜日は筧さん、デザート持ってきてくれるっていうしそれが楽しみで、もうほんっといいから! お気持ちだけ! とくどいほどに念を押して電話を切った佳代子さん。
新聞読んでた富永さんが、「これは筧さん、絶対悟朗にお祝い持ってきちゃうぞ〜」
とにやり。ホントいいのに〜! と軽くパニクる佳代子さんに、富永さんは落ち着いたもの。
「筧さんの性格は変えられないから僕らはせめて筧さんの喜ぶごちそうを作って待ってればいいじゃない」と、二人暮らしでは作らないだろうパーティーメニューを提案。
その方が「建設的だわ」と佳代子さんも納得。
今まで結構この一家から雑なんだか親密なんだかわからない扱いを受けてきたシロさんが、プライベートでは嘘つきまくり、秘密上等、線引きまくりのあのシロさんが、それでも富永家に来ちゃうのは佳代子さんに懐いてるから……と思ってましたが、この御一家が筧さんを喜ばせよう、楽しませようとなーんの見返りもなく自然に思ってくれているからなんだなあ……と納得。富永さんは「変えることのできない物事を受け入れる落ち着き」を持った方なのですね。
そしてシロさんはお祝いを渡す気満々の割に、悩んでます。一体小学生には何を贈ったらいいんだ⁈ と。シロさん自身が一人っ子で甥姪なし。友達にも普通出産祝いまでですよね……そしてもちろん、両親に相談できるわけもなく!(この話題、地雷)
そんな時は頼りになる(?)パートナーに相談です。
ケンジの回答は無難に文房具……なのですが、今時の学校では細かく指定があるらしいよとお客様から仕入れた情報。確かにありますね。それにキャラものとかだと好みがあるし、すぐに子供っぽいだのもう飽きただの言い出すからやっぱり難しい。
「じゃやっぱり文具カードか図書カード……」
ここは図書カードが最強でしょう!! 子どもの本ってカラー刷り多いから高いし、マンガ本も買えるし、お店によっては文房具も買えるし!
気になるのは相場! 三千円? 五千円? 迷宮に分け入って行くシロさんに、わかんないけど「親戚でもないんだし、あんまり多くてもヘンじゃないの?」とさすがケンちゃん、バランス感覚に優れた接客業!
悩みを引っ張りたくないシロさん、(多くて悪いってことはないだろう!)と安直に五千円に決定したのでした。

そして土曜日。シロさんの手土産はマンゴープリン。
悟朗くんから「…コンニチワ」と控え目に挨拶されて、にこやかに返事しながらも(人間語しゃべってる!)なんて思っている子どもに免疫のないシロさん。
なごやかにスタートした昼食会のメニューは手巻き寿司です!
う巻き・高野豆腐とオクラの煮物・ゆでそら豆・とろろ昆布と三ツ葉のお吸い物付き。
ああもう美味しそうだし、このご馳走感・おもてなし感が大好き手巻き〜!
男性陣は早速昼ビールで、シロさんもご機嫌……なんというかほんっとーにご機嫌なんですよシロさん。口数多いし。カニカマ・ツナマヨ・きゅうりなんて子どもらしい具を巻いてもらってる悟朗くんに「ゴロウ君(←よその子の漢字まで覚えてない感が正にあるある)みたいなのも家の手巻きっぽくてウマそうだな!」なんて、笑顔で……。シロさん、この場にめちゃめちゃ馴染んでる〜〜!さすが弁護士、コミュ強_:(´ཀ`」 ∠):
好きな物を好きな組み合わせで巻いて、お腹いっぱいになって来たらご飯なしで巻くとか、お刺身のみ・ご飯のみで普通に食べちゃうとか。気の置けないホームパーティーの良さですね。
そして一同大満足で食べ終わったその時……「遅ればせなんですが」シロさんが如才のなさをここで発揮!(今ふと如才ってなんだろうと思って調べたら「手抜かり」のことでした。シロさん細やか)「小学校入学おめでとう。これお祝いです」と悟朗くん本人に手渡しました。
あーそれ、子どもが喜んじゃって親も素直に受け取っちゃうやつー。でも大人しい悟朗くんは戸惑いながら受け取って、慌てたお父さんに促されてぎこちなく「ア…アリガトウゴザイマス…」って言っててかわいい。
図書カード! この子図鑑大好きで……もう何より! ありがとうございます、悟朗よかったねえ〜!
と本人より親が喜びを表現する中、めっちゃ居た堪れなさそうなシロさん、ここまではよくあること。この場をさらーっと済まされても喜ばれ過ぎても、結局居た堪れないんだから、にこにこして一瞬をやり過ごせばいいだけなんですが、
「筧さん…!!」
って、感情表現がストレートなミチルがじわっときてる。
「そうだったのね…!」
悟朗の事を本当に孫のように思ってくれて……親戚並みにこんな立派なお祝いを! もう本当にうちの子を可愛いと思ってくれる、そのお気持ちだけで十分ですから!って頭を下げる下げる。
シロさんはびっくりして青い顔。
(イヤイヤそれはちょっと!)
あくまで佳代子さんの孫だからであって、その子自体にそんなすごい思い入れがあるわけではなく…! って焦ってますが、これ絶対口に出せないからなあ……。
オチは悟朗くん。
「おじさん…親戚のひとじゃなかったの…?!」
ってこちらも青い顔。
母のミチルさんは、悟朗もそう思ってた? 名前もちょっともらってるしね! と相変わらず大雑把。
悟朗くんは父親似? それに気を使う性質はおばあちゃん譲りなのかも。
悟朗くんの魂の叫び↑に対するシロさんの感想も面白かったです。

悟朗くんが産まれる前の佳代子さんとミチル、富永夫妻とシロさんとのやり取りを思い出すと、感慨深いものがありますね。実は大河ロマンな「何食べ」。どんな人にも歴史があり、何気ない毎日が愛おしい。
富永一家とのからみ、すごく面白くて好きなので、またやって欲しいです。
パーティメニューも参考になります(いやおもてなしとかしないですが……子どもの誕生日とかにひっそりと参考に……)。

次回は29号(6月21日発売)で…した。
今モーニングでやってる警察マンガ「ハコヅメ」面白いんですよ! 絵柄にクセありますが。いつかドラマ化しそう。
114話はこちら

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