「売り渡された淑女」もとなおこ ハーレクイン 感想

すごいタイトル(ノ´∀`*)
もとなおこさんの初ハーレクイン作品が読みたくて。買ってしまいました、ハーレクインオリジナル11月号!
もう雑誌の表紙を見ただけで……
「知らないのか?男はみんな猛獣なんだ」
たまりません(*´ω`*)

そんなキャッチコピーでしたが、ヒーローは紳士でした。
顔に傷のあるココラン大佐・セプティマスは美しく正義感あふれ、不器用なところもあるけれど、聡明で優しくて。紳士的すぎるくらいです(笑)。
主人公のエイミーも儚げながら凛としていて、芯が強くて、魅力的です。座っている姿にも気品があります。
絵もきれいで、画面が華やか!ドレスも髪型も素敵でうっとりです。「クラゲ姫」の人物描写もお見事でした。どちらの女性にもそれぞれにいいところがあることが、少ない描写で的確に表現されています。
「清く正しく華やかに・・・正統派ヒストリカル」本編のアオリが全てを表してくれてます。157ページ一気掲載なので、読み応えありました。満足。
原作付きですが、全く違和感なく読めました。むしろ原作と違う部分を読みくらべてみたいくらい、もとさんの世界になってました。

ストーリーはなんというか面白いんですが、やはりハッピーエンドが大前提なのと、クライマックスが「愛してる!何も心配いらない!」なので、まあそれなり……。ロマンチックなエピソードを楽しめるかどうかですが、それはもう言うことなしです。
二人の気持ちがすれ違う時、心が通い合うとき……心理描写も自然だし、時代背景の説明も特に煩わしく感じる部分もなく、長編ですが一息に読めます。
二回目のプロポーズの時にもらった花束を、エイミーは大切に押し花にしていて、クライマックスでまたそれが出てくるんですが、最高にロマンチック!!
ハーレクインの世界、もとさんに合ってますね!

ただ最後に出てきた敵役のマシソン卿があまりにも色男すぎて、少し違和感がありました。会話もここだけ不自然……と思ったら、原作自体がスピンオフ作品らしいです。元々に「忘れられた婚約者」という作品があり、もとさんがそれをコミカライズすることがもう決まっているそうです。なるほど。

この雑誌初めて買いましたが、表紙・巻頭カラー・総ページ数の3分の一弱がもとさんということで、満足感があったのでよしとします。
というか、仕事で疲れた時など、甘いお菓子のように癒してくれる、それがハーレクインなんですね(*^_^*)
ただし、100ページ超の作品が3本あったので、もし3本とも好みじゃなかった時のがっかり感がすごいだろうなーと思いました。しかももう一本花嫁なりすましものがあって、完全にかぶってる!!「白い花の香る夜」こちらもヒロインが可愛くて、面白かったからいいんですが。
ハーレクイン系の雑誌はいっぱいあって、増刊などでテーマを決めた特集号もよく出ているんだから、月刊誌はバラエティに富んでいた方がいいのでは?と思い、何気なく次回予告を見ると、来月のメイン作品も偽の花嫁だった……(´・ω・`)
そういうものなんですね。

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