「ホイッスル!」文庫版8・9巻 感想 ③

「ホイッスル!」文庫版8・9巻  感想 ③

完結済みの名作を読んでいると、楽しくてたまらないのと同時に、あぁあとこれだけ読んだら終わっちゃうんだ、読み終わりたくないな〜って寂しくなりますね。でも終わらないとそれはそれで名作からは遠ざかってしまうというジレンマ。
以下、ネタバレありの感想です。

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8巻

満を持して渋沢先輩が表紙に登場!カッコいい……コーチ・監督・教師・親と色んな大人が出てくる中でもっとも精神年齢が高いお方だと思われます。もう好きとしか言えない(´Д` )
STAGE.101〜115まで。
ここから三日間の選抜合宿が延々と続いて行きます。新キャララッシュで今まで見慣れた桜上水中の子達がほとんど出なくなるので、変化を好まない層には辛いんですが、ちゃんと作中でこっちをないがしろにするわけじゃないんだよーって言及されているのが細かい!シゲが選ばれなかったことにもちゃんと意味があるし、構成がしっかりしてて安定感があります。
新キャラはまず将と同室になったタッキーこと杉原多紀。考え深くておっとりした外見からは想像もつかない負けず嫌いというのがいいですね。キツイこと言ったりすごく優しかったり、相手と状況をきちんと見ている頭の良い子です。
小岩鉄平。将と同じくド下手要員。髪型が……良い子なんだけど、髪型が受け付けない。良い子なんだけど!
Uー14の3人組、真田一馬・若菜結人・郭英士はまんまジャニーズって感じ。エリートがへこまされるところが見たい!という一般読者の願望にも応えてくれるし、同グループ内で可愛い男の子たちが仲良くいちゃいちゃしているのを見たい!という女子の願望をも満足させてくれるという、完璧な3人組。でもこの後にちゃんとドラマが用意されているところが「ホイッスル!」の素晴らしいところなんですよね。キャラが使い捨てじゃないの。
そして大型FWの鳴海貴士。豪放磊落に見えて結構繊細だったりツンデレだったり、惚れっぽいところも基本的に楽天家で情に厚いから。口が悪くて藤代以上の自惚れ屋なのもいい!鳴海はかわいいなあ。
そして同時進行でシゲの方にも嬉しい変化が。
「時間はあるようでない」20代後半にならないと絶対わからないですよね、この人生訓。そしてわかった時にはもう遅いという!だから例え創作物の中だとしても、「間に合った」瞬間に立ち会うことができるのは大きな喜びなのです。
あと、三上先輩と水野くんのプリン対決、藤代のアドバイスは全く役に立たない、の苦笑いエピもこの巻です(^^)
書き下ろしは1P×3本でお得!
「夢見る少年」
合宿所で置き忘れられた「ジャンプ」を見つけた将。ひっくり返すと裏表紙には「1日20分で背が伸びる」のアヤシイ広告。「あ、それ試したけどね……」と言外に効果を否定しつつクールに通り過ぎる翼。いかにも胡散臭いのに試したの⁉︎と心の中で突っ込む将。翼が通常営業なのがむしろ涙を誘います。
「小岩くんにW杯は遠い?」
手のつけられない悪戯坊主だった小岩くん。手を焼いたおばあちゃんはことあるごとに「悪いことすっと異人さんにバリバリ食われっぞ!」と言い聞かせました。その刷り込みのおかげでコーチのマルコに近寄ることすら出来ないという、あれ東京選抜だよね?平成よね?という時空を超えたギャグマンガ。
「仲良し3人組」
ユース出身の仲良し3人組。クラブでも、Uー14でも、東京選抜の合宿でも、いつも3人でつるんで「じゃれじゃれ、イチャイチャ」で他人が入り込む隙間がまったくない。ナショナルチームでも一緒、合宿では同室の藤代でさえも例外ではなく。
「なーんか俺、入れないんっスよね〜」とめずらしくため息なんかついてる藤代に、「え!お前でもか?」と渋沢さんもびっくりという、3人組の仲良し度のすごさを紹介するまんが、なんですが。どんだけ藤代のコミュ力の高さに信頼を置いてんだよ渋沢さん!親バカのお母さんか?と武蔵森組もひじょーに萌えるという、1Pで二度美味しいまんが。しかも最後のコマの渋沢先輩がすんごいカッコいいのです!

9巻

鳴海と真田くんが表紙!しかも各所属チームのユニフォーム姿なのが嬉しい!赤と緑、それぞれ似合ってますね〜。
STAGE.116から129まで。
合宿最終日の練習試合です。出来る子から順に抜き出していくのがなんとも面白いんですよねー!藤代のリアクションがやんちゃで可愛い。
GKの小堤くんの悩みがじっくりと丁寧に描かれていくのがグッときます。渋沢先輩が完璧なだけに、わかる!その気持ちわかる!と共感します。あんな絶対に勝てそうにないライバルがいたら、生きてくのがしんどいよほんと。でも小堤くんはすごく良い子で泣けるんですよ。
後半は怒涛の試合展開が楽しい。臨場感あふれる描写に、キャラの心情をのせて、とにかく今何が起きてるのか分かりやすい!プロの作品なんだから当たり前と言えば当たり前なんですが、この最低限のことが出来てないまんがも多いですから、試合がカッコいいということは素晴らしい!
書き下ろしは6ページ。翼と玲の、なんとゆーか少女まんがチックな一本。
「西園寺家の日常」
とってもお金持ちそうな西園寺さんち。メイドがお茶持ってきてくれて、暖炉があって、お母様がお着物で、なんか凝った手すりの階段があって、玲のパパが超濃ゆい色黒なダンディーさんで、玲を溺愛してて……胸焼けしそうなお宅です。
しかしこのまんがで重要なのはここから!
「…玲は、結婚しないの?」
「今は…仕事が楽しくて、それどころじゃないって感じかな」
夏の午後、木漏れ日よりも眩しい憧れの従姉妹、隣を歩いていてもずっと遠くを見つめている君。その眼差しの先へ、いつかきっと行くから。
(待っていて…ぼくが君に追いつくまで)
甘酸っぱ!ぼくって何?本編読んでて翼の気持ちに全然気づかなかった自分に衝撃!しかもここの翼の表情、こんな顔初めて見たっていう、何これ〜∑(゚Д゚)
しかも当の玲は榊さんが好きって、先生、おまけまんがだと思ってぶっちゃけてます。可哀想なところも込みで完璧な初恋っぷりですね〜。どうしてこれを将でやってくれないんだろう??

➃はこちら!10~11巻です。

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