108話は去年の11月発売のモーニングに掲載された分なので、何号だったかわからなくなっちゃいました! すみません。
タブチ君回でした。
以下ネタバレありの感想です。
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「きのう何食べた?」108話
表紙は自宅でスマホ片手にごろごろしているタブチ君。珍しく一カ月も彼女がいないということで、部屋は独身男性の一人暮らしらしく散らかっているし、本人も(つまんないな〜)と。
職場でも愚痴をこぼしてまして、先輩の女性に、彼女いないだけで毎日つまらないって男友達はいないの? と聞かれ、もちろん男とも遊ぶけど、
「女で空いた穴は女でしか埋まらないっつーかね…」ととぼけた感じで答えてるところにケンちゃん乱入。
「分かる! 友達は友達として恋人にはやっぱり絶対いて欲しいよね〜!」とこちらも相変わらずの恋愛体質。
そうそう彼女ほしーのよ……などと雑談していたのが実は一カ月前のこと。
現在、なんと元カノとヨリを戻したとご機嫌なタブチ君。「ホラ、料理作ってくれるけどビミョーに味がおいしくなかった!」年上の千波さんです。
ヨリを戻した経緯はと言うと、ラインで「ヨリ戻さない?」と。
真面目な千波さんからも、「アパートの更新がもうすぐだから」すぐ引越してもいいんなら、と。もちろんいいよと即答して、すでに同棲中!
早…軽…でもまあタブチ君だから。しかし前回別れた要因の「料理おいしくない問題」はどうなったのか?
料理は相変わらず美味くはない。しかしタブチ君は前回千波さんに伝え切れてなかったことがあって。
タブチ君が彼女を切らしたくないのは、家事をやってほしいから。でもそれは「100%彼女の善意でやってもらってるって事」なのはよくわかってる。だから食事の支度をしてくれるだけでありがたいし、味にどうこう言うつもりはないと。
驚く千波さん。どんなに頑張ってもまずいものしか作れないから、それで嫌われたと思ってた……。
「え〜何で? 千波けっこう面白い!かなり好き!」
きちんと手順通りにやってるのに一回もおいしく出来ないって最後の方にはちょっと面白かったよ! と何もかも率直、直球ど真ん中のタブチ君に、ほんのり頬を染める千波さん。
こんな話を聞かされてる先輩スタイリスト二人は(そういうとこズルイな〜!)と苦笑いです。
そしてほんとに美味しくはない千波さんのお料理。
食卓にはしょうゆ・ラー油・酢・ソースと調味料が常備され、タブチ君は好きなように味を足して「これなら食べれる! へーきへーき!」とご満悦。
それを見て千波さんは気が付きます。
一人の時にはまずくても悲しくないけど、食べさせる時には相手に喜んでもらいたいものなんだ。
「へ? じゃ言おうか? ウマイよ!」
何でもないことのようにタブチ君は明るく言います。
でも千波さんが欲しいのは優しいウソではなくて。
「本当においしいものを作れたらいいのになあって思って…」
タブチ君はほんっとーに気にしていなかったのに対して、気にしていたのは彼女の方だったんですね。
「ごはん作って人においしいって言ってもらえるのってすごいうれしいもんだよ」彼女もそれを味わいたいんじゃない? と職場の先輩たちがアドバイス。そう、やっぱり大人でも……いや大人だからこそ? 純粋に喜んでもらいたい、褒められたい、そんな気持ちを持っているものです。
俺はまずいままでもいいんだけどね〜と、結構素でのろけてるタブチ君に、ケンちゃんが目先を変えて、お菓子作りを提案!料理ダメでもお菓子作るのは出来るって人けっこういるよ? と。
千波さんは「無理!」ホットケーキも焼いた事ない! と拒否しますが、タブチ君はすでに必要な材料を全て揃えていました。しかもタブチ君んちのレンジはオーブンレンジ!
「フィナンシェ作って! これで!」の「これ」は、百均で買ったパウンド型…。
お菓子食べるのは好きでしょ? と言われ、結局作り始める真面目な千波さん。
料理とお菓子作りって全然別物だよね? お菓子って錬金術みたいで怖いよ! 素材と全然違う形が出来上がるなんて黒魔術だよ! 絶対無理!
ぶつくさいいながらも、タブチ君の指示通りに量って練ってと手際はいいのです。
「だからーこういうとこがお前、面白いんだって!」
と、仲の良い二人。千波さんも段々と楽しくなってきて、味見しなくていいってラクだな〜と本音がこぼれます。
バター焦がしたり(ノワゼットバターと言うそう)、卵白だけ三個いったり、ちょっとめんどくさいレシピなんですが、オーブンに入れるといい匂いが…。
「甘くて香ばしくて…すごーいおいしそう!」
と上気した頬で呟く千波さんはかわいいです。
きちんといい色に焼けたフィナンシェを、向かい合って最初の一口。
「ちゃんと錬成できた〜!」
とっても美味しい! と二人とも嬉しそう。
自分で作った食べ物をこんなにおいしいと思ったの初めて…!と千波さんが素直に言えば、ほんと魔法みたい! と返すタブチ君。
「店屋で売ってんのに負けてないよ? また作って!」
貶す時も率直だけど、褒める時も率直!
多分、自分にはこういうのが合ってる……と千波さんが思ったかどうか?
このフィナンシェで残ってしまう卵黄3個で、ちょうどカルボナーラが作れるね、と意外にもなかなか相性良さそうで、長続きしそうな二人なのでした。
意外や意外、とってもいい話だったんですが、このフィナンシェのレシピが難しそうで……。作ってみて記事書こう、と思ってたのがめんどくさくてついずるずると三カ月……。今週発売のモーニングであと3話分たまってしまうのですが、ボチボチやって行こうと思いますのでお付き合いください!(^^)