[amazonjs asin=”486225117X” locale=”JP” title=”サードガール 8 (キングシリーズ)”]
クリスマスが大好きなのでずっとやりたかった企画。古いまんがの紹介という点では、名言の方と大差ないんですが……第一弾は西村しのぶ先生の「サードガール」!
以下ネタバレありの感想です。
[adchord] 高校時代に初めて読んでからずっと大好きで影響受けまくっていて、特に6巻は何度読み返したかわからないほど。B6サイズのスタジオ・シップ版は装幀も大好き。
主人公の夜梨のすることなすこと、ファッションに日常生活、学校や家庭で交わされる会話の全てが憧れでした。
震災前の古き良き神戸の街を舞台に、可愛い女のコたちがカッコいい男のコたちと軽妙で洒脱な恋模様を繰り広げながらその実、自分の人生を自分の望むように実現していくために闘っている物語。革新的かと思えば古風なところもある、自分のスタイルを持った自由な登場人物たち。
絵が可愛くて描き込みも適度、ファッションは流行のせいで読み返すとつらいところもありますが、とにかく会話がお洒落で楽しいのであまり気にならない。
内容はとにかく影がない! 明るくて軽やか。とはいえ不倫とか年の差恋愛とか、そもそも夜梨からしてプラトニックとはいえ二股しているわけで、通常の倫理観に挑戦するような内容ではあるんですが……少女まんがにありがちなぐだぐだのすれ違いがない。とにかくみんな言いたいことをズバッと本人に直接言う方式。これがすごく気持ちいい! 男子も女子も親友同士でも恋人同士でも、ソフィスティケートされたやり方ですがちゃんと自分の意見を、不満や批判も含めて相手に伝える。言われた方もちゃんと受け止めて自分でジャッジする。現実ではなかなか難しいことですが、とにかくみんな客観的な視点を持っているのです。
リアリティとファンタジーが絶妙に同居している、それが西村先生の作品の最大の魅力かと。
初出が何年なのかこの旧版には記載がないのですが、初版は1988年。
クリスマスプレゼントの参考にBFたちが見ている雑誌が「Olive」。
うちに1985年のものがとってあります。
松井もびっくりしてるけど、本当に一つ一つのアイテムが高いですよねー! 高校生向けの雑誌なのに。でも今見てもほんと可愛い。
駅の伝言板に時間差で見つけた夜梨から大沢くんへのメッセージ。離れて行かないで。寂しい――受験直前だからと伝えられなかった本心が伝わり、大沢くんも嬉しそうで可愛い。伝言板、かの「シティハンター」でも利用してましたから当時は一般的だったんですね。なつかしー!
クリスマス(イブ?)当日のごっちゃり着飾った娘さんたち。7巻だったかな? 大学生編で「半分手作り」だったと明かされるこのドレス姿の可愛いこと! 17歳ならではですね、もう、かわいい……こんな青春羨ましかった本気で。
多分絵に描いて可愛いから、夜梨はよくピンクハウス着てましたね。西村先生はウエディングドレスも金子功さんのもので、何年後かに今じゃ考えられない的なことをおっしゃってましたが、こうして読み返した時色々思い出して楽しいから流行もいいですよね。この頃の神戸といえば西村しのぶ、平中悠一、大江千里。みんなとても好きでした。
この45話は、大沢くんが離れて行きそうになってやっと恋心が募ってきた夜梨に、まだ出会ってない中学時代から君に片想いしてたんだよって大沢君が教えてくれる、すごく素敵な回。
大沢くんは夜梨がどんなにやだって言っても京都に行くのは止めないし、夜梨ももう一人のBF、大好きな年上の涼さんと別れる気はない。お互い自分を貫きつつ相手の意志を尊重して、でも好きっていう純粋な気持ちだけで向き合っていて、ほんと現実にはなかなかないだろうこの関係、今この瞬間の輝きに感動してしまいます。真面目に考えたら結構辛いし、全部を取ることは出来ないってこともわかってるし、実際この後には辛い別れが用意されていたんですが! 高校卒業前大人になる直前の、自由で純粋な心、未来への希望、憧れでいっぱいのわくわくした気持ちがぎゅっと凝縮されていて、この六巻はほんとに素晴らしい!
西村先生のまんがは、お互いに影響を与えることはあるけれど、相手を自分の思う通りに変えることは出来ないという諦念が根底にあって、キャラクターは基本みんな大人。
──自分のことを自分で好きでいて、自分で自分を大事にする。「ライン」だったかな? 「一人でいる時の自分が本当の自分」だから、スタイルを持って自分を保とう。そんなポジティブな世界観に浸らせてくれる西村まんが、この心地良さは癖になります!
以下ネタバレありの感想です。
[adchord] 高校時代に初めて読んでからずっと大好きで影響受けまくっていて、特に6巻は何度読み返したかわからないほど。B6サイズのスタジオ・シップ版は装幀も大好き。
主人公の夜梨のすることなすこと、ファッションに日常生活、学校や家庭で交わされる会話の全てが憧れでした。
震災前の古き良き神戸の街を舞台に、可愛い女のコたちがカッコいい男のコたちと軽妙で洒脱な恋模様を繰り広げながらその実、自分の人生を自分の望むように実現していくために闘っている物語。革新的かと思えば古風なところもある、自分のスタイルを持った自由な登場人物たち。
絵が可愛くて描き込みも適度、ファッションは流行のせいで読み返すとつらいところもありますが、とにかく会話がお洒落で楽しいのであまり気にならない。
内容はとにかく影がない! 明るくて軽やか。とはいえ不倫とか年の差恋愛とか、そもそも夜梨からしてプラトニックとはいえ二股しているわけで、通常の倫理観に挑戦するような内容ではあるんですが……少女まんがにありがちなぐだぐだのすれ違いがない。とにかくみんな言いたいことをズバッと本人に直接言う方式。これがすごく気持ちいい! 男子も女子も親友同士でも恋人同士でも、ソフィスティケートされたやり方ですがちゃんと自分の意見を、不満や批判も含めて相手に伝える。言われた方もちゃんと受け止めて自分でジャッジする。現実ではなかなか難しいことですが、とにかくみんな客観的な視点を持っているのです。
リアリティとファンタジーが絶妙に同居している、それが西村先生の作品の最大の魅力かと。
初出が何年なのかこの旧版には記載がないのですが、初版は1988年。
クリスマスプレゼントの参考にBFたちが見ている雑誌が「Olive」。
うちに1985年のものがとってあります。
松井もびっくりしてるけど、本当に一つ一つのアイテムが高いですよねー! 高校生向けの雑誌なのに。でも今見てもほんと可愛い。
駅の伝言板に時間差で見つけた夜梨から大沢くんへのメッセージ。離れて行かないで。寂しい――受験直前だからと伝えられなかった本心が伝わり、大沢くんも嬉しそうで可愛い。伝言板、かの「シティハンター」でも利用してましたから当時は一般的だったんですね。なつかしー!
クリスマス(イブ?)当日のごっちゃり着飾った娘さんたち。7巻だったかな? 大学生編で「半分手作り」だったと明かされるこのドレス姿の可愛いこと! 17歳ならではですね、もう、かわいい……こんな青春羨ましかった本気で。
多分絵に描いて可愛いから、夜梨はよくピンクハウス着てましたね。西村先生はウエディングドレスも金子功さんのもので、何年後かに今じゃ考えられない的なことをおっしゃってましたが、こうして読み返した時色々思い出して楽しいから流行もいいですよね。この頃の神戸といえば西村しのぶ、平中悠一、大江千里。みんなとても好きでした。
この45話は、大沢くんが離れて行きそうになってやっと恋心が募ってきた夜梨に、まだ出会ってない中学時代から君に片想いしてたんだよって大沢君が教えてくれる、すごく素敵な回。
大沢くんは夜梨がどんなにやだって言っても京都に行くのは止めないし、夜梨ももう一人のBF、大好きな年上の涼さんと別れる気はない。お互い自分を貫きつつ相手の意志を尊重して、でも好きっていう純粋な気持ちだけで向き合っていて、ほんと現実にはなかなかないだろうこの関係、今この瞬間の輝きに感動してしまいます。真面目に考えたら結構辛いし、全部を取ることは出来ないってこともわかってるし、実際この後には辛い別れが用意されていたんですが! 高校卒業前大人になる直前の、自由で純粋な心、未来への希望、憧れでいっぱいのわくわくした気持ちがぎゅっと凝縮されていて、この六巻はほんとに素晴らしい!
西村先生のまんがは、お互いに影響を与えることはあるけれど、相手を自分の思う通りに変えることは出来ないという諦念が根底にあって、キャラクターは基本みんな大人。
──自分のことを自分で好きでいて、自分で自分を大事にする。「ライン」だったかな? 「一人でいる時の自分が本当の自分」だから、スタイルを持って自分を保とう。そんなポジティブな世界観に浸らせてくれる西村まんが、この心地良さは癖になります!