「海街diary」感想③フラワーズ2017年8月号

②はこちら
[adchord]

「海街diary」33 女子の言い分 男子の事情

海を見はるかす公園で、それぞれ違う制服を着た女の子が二人、肩を寄せ合って話しています。
風太とのLINE、見てよこれ。
え、いーの?
たいした話してないもん。
返事みじかっ!まあ風太だからね、元から口下手だし、「スペック以上のものを要求してもムリだって!」←人のことには的確なアドバイス出来るのが女友達。みぽりん、いい子!
「やっぱり? なんとなくわかっちゃいたけどさ──」
ちびっちゃくてもやっぱり女──「サードガール」で夜梨に振り回されてた涼さんの述懐が浮かんできます。中学生女子、侮れない!
仕方のないことだとわかっていても、寂しくて煮詰まってしまっているすず。
オクトパス(サッカーチーム)があった時はよかったけど、受験組とは距離を感じるんだ、勉強の邪魔する気はないから、せめてLINEでちょっとでもお互い特別な存在だって確認したいのに……。
すれ違いかあ、「せつないね」
「うん……」
そう言って並んで海を見る二人。晴れ渡った空に波がきらきらと光って、秋の風が吹いて、将来思い出すこともないかも知れない何気ない日常の一コマ。
心を受け止めてくれる友達がいて、すず鎌倉に来てほんとによかったね……。

その間に男子組は入塾手続きを済ませました。
併設のカフェでだべっている内に、風太がすずにまだ告白していないという流れになり、いつものようにふざけたマサが、もうLINEで言えばえーやん!と風太のスマホで「好きですつきあってくだ」と打ったところで誤送信。いやすず宛てなんですが。即既読になっちゃって風太、大パニック!
風太からのLINE。「すくだすつきあてく」イミわかんないねとみぽりんと見ているすず、すぐに追伸が。
「福面まんじゅう食いいかね?」
真剣に悩んでも、風太の会いたいなんてこんなもんだよ、カッコいい誘い文句なんてスペック上無理だって!と笑い転げる美帆。
そのまま風太がすずのところに行くことになって、稲村ヶ崎公園の「海辺に出る階段のところ」で待ち合わせ。LINE便利、大活躍。
眼前に海が広がる階段の一番上に座ってスマホの画面を見ながら風太を待っていたすず。振り向いて、
「よっ」
「おう」
と二人らしい挨拶。
少し照れたような風太を見上げたすずは笑顔で、さっきのナゾの言葉「どういう意味?」とたずねます。
「『好きです。つきあってください』」
間髪入れずすらすらと答える風太の真剣な横顔。すずもそれを真顔で受けて。
「あたしたち、もうつきあってんじゃなかったっけ」
と、くすぐったそうに茶化します。
そーだけど、ちゃんと言ってなかったから!
「ちゃんと」?字、間違ってるし!
それはー!
「おれ、おまえのこと好きだから!」
ついにドがつくほどに直球な告白。これが嬉しくない女子がいるでしょーか!!!
「あたしも好き」
直球には直球で。すずの満面の笑顔に安心して、嬉し涙の風太です。
たった二文字で相手を世界一幸せに出来るんだから、やっぱり「魔法の言葉」ですね(^^)
(風太は受験勉強だし)あたししばらくオクトパスの練習に参加させてもらうつもり。雑用引き受けたり。
いんじゃね。ボールに触ってないと感覚鈍るしな。
海辺に降りて、落ち着いて話し合う二人。
今夜お姉ちゃん旅行から帰ってくるんだった。……ねえ、受験終わったら温泉行かない? ──みんなで。
無邪気(を装った?)なすずの発言に翻弄されまくる風太なのでしたw

付き合いだして、かえって遠慮してしまって、相手の気持ちが見えなくて、不安になっていた二人。きちんと言葉で伝えるってとても大切なことですね。
次回は12月号(10月28日頃発売)。三浦しをんさんとの対談が面白かったのでそれについてもその内……多分……。

最新情報をチェックしよう!