「フラワーズ」2015年7月号 感想 2 とりかえ・ばや

「とりかえ・ばや」

新キャラ三の姫さま大活躍の巻でした。沙羅は自分と似てる⁈と親しみを感じていましたが、キャラが被ってるってことじゃないの?さいとう先生、沙羅をもっと活躍させて!と心配になったり^^;

以下ネタバレありの感想です。

今回のお話は優雅な舟遊びからしっとり始まった……と思ったら。
主上が!先日初めてはっきりと顔を見た睡蓮の尚侍を思い返して、にやけてます。あ、言い過ぎ?とっても優しいお顔で微笑を浮かべてるんですよ〜(*^^*)
「右大将とうりふたつ」「きりっと」「意志のはっきりした」「日輪のごとき」
なるほど、噂で聞くより会ってみたら、ずっと好みだったわけですね〜。わかります。
いやでも舟遊びの最中に、景色も見ずに忍び笑いなど漏らしていらっしゃるから当然ですが、お仕えする女房たちに四六時中顔色を伺われ……窮屈ですよね。沙羅の闊達さが可愛らしく、好ましく思えるのも当然です。ここのコマ運びが上手いので、説明がなくても状況が伝わってきます。
帝は真面目?なことも考えてます。以前と様子の違う沙羅双樹の右大将の心の傷を心配し、その元凶である権中納言とのいさかいを双方に良い形で解決出来ないかと。

もう一つ、東宮の問題の方にも動きがありました。
御前で舞を披露した舞人の中に「あの夜の狼藉者」がいることを、衣に焚き染めた香により気付いた東宮さま。恐怖心から追求を避けようとする東宮さまの悪夢を終わらせようと、沙羅は兄の右大将に協力を求めます。……つい先日まで、自分も悪夢の中にいた沙羅。(平気なはずはない)と、東宮の気持ちを慮ります。
睡蓮もこの一大事にもちろん全力で当たろうとしますが、過去の「沙羅」をよく知る友人たちの前ではつい及び腰に。特に式部卿の宮様の前では蛇に睨まれた蛙ちゃん状態なのが、いっそ笑えます。でも睡蓮も頑張って、石蕗を蹴ったのはあっちが悪いんだもん!と主張しました〜えらい!笑
ただ式部省のお友達のいう「哀しいなあ……」にはちょっとしんみりしました。沙羅も石蕗も何の屈託もなく輝いて、この世の春を謳歌していた、いまでは全てが幻のような日々。誰のせいということでなく、ただ移り変わりが哀しい気持ち、わかります。
さて、犯人の目星はついたものの、証拠がない。なんとかこちらから打つ手はないかと苛立つ沙羅。思い余って三の姫に東宮の寝所での宿直を申し出ますが、逆に不審がられ、東宮に煩悩をお持ちなのか?とまで言われる始末。
追求されて、沙羅はことの経緯を三の姫に打ち明けます。
そこへ折良く睡蓮が例の狼藉者の衣を手に入れてくれて、従者に届けさせます。沙羅が、手柄を一人占めさせまいとする三の姫と言い合いながら東宮さまの元へと向かう途中、なんと当の狼藉者が真っ昼間から現れます!
衣を掴み、沙羅を蹴倒して逃げる男を、追いかけるのはなんと三の姫‼︎
上着は全て脱ぎ捨て小袖に袴、髪は首に巻きつけて、渡殿から飛び降り庭を裸足で駆け抜けます!なんという超展開‼︎三の姫が追いかけて来たことに気付いて怯んだ男の衣を掴み、見事転倒させます。いや〜この時の恐怖、いかばかりかですよね^^;
思いがけない活躍ぶりに当てられたのか、追い付いた沙羅もなんと犯人の頭を踏んでます。ぐっと。どうしたんだ沙羅。悔しかったのか?(^_^;)
犯人は無事捕まり、関係者も詮議となり、二人の尚侍の働きを東宮は手放しで褒め上げ、その夜は祝いとなりました。
皆が浮き立つ中、沙羅も三の姫と酌み交わし、親しく語らう内に、彼女の身の上話を聞くことに。
三の姫は宇治の山奥の育ちで、都の右大臣家に引き取られたのは、忍耐の甲斐なく母が亡くなった十四の時。
家名を汚さぬために礼儀作法は叩き込まれたものの、誰にも顧みられぬ日々。
それが今!やっと他の不甲斐ない異母姉妹たちよりも自分の方が役に立つと父が認めてくれた……なんともいじらしい。上昇志向が強くて、駆け引き上手な三の姫ですが、どこか憎めない可愛らしさがあるんですよね。
しかし最後の4ページ、沙羅ってば相槌打ってるだけ( ̄◇ ̄;)三の姫に押されてますよ。
そしてついに、本当に主上のためを思うなら、女御となり男の子を産みます宣言!
沙羅もややけおされて、三の姫ならふさわしいとか言っちゃうんですが‼︎
実はもやもやしてます。人生初もやもや来ちゃった⁉︎☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

仕事と恋のライバル登場は物語を盛り上げてくれますね!それにしても、女子トーク中のふたりに冒頭の主上の顔を見せたいわ〜(^^)

今回端折るところがなくて長くなってしまいました。もちろん次号も掲載、7月には7巻発売です!

8月号の感想はこちら

最新情報をチェックしよう!