「フラワーズ」2015年10月号 感想 その2

[amazonjs asin=”B010TMHGFK” locale=”JP” title=”月刊flowers(フラワーズ) 2015年 10 月号 雑誌”] 表紙は新連載の谷和野さん。シンプルでふんわりと大人可愛い!青が効いてます。やまざきさんのカットは先月号の予告と同じものですが、こちらも色がきれいだし、塗りも良い感じ。とにかくココハナと並んでても古臭くない!嬉しい!
今月は3誌の中では「メロディ」が異彩を放っていましたね(^_^;)

さて中身は?以下ネタバレありの感想です。

「カツカレーの日」第10話

巻頭カラー。色遣いがきれいです。
「私は愛を信じることができない」とポエム全開!物語の核心にようやく辿り着いて、多分山場を迎えています。この連載、意外と短期なのでしょうか?
お見合い相手の野田さんとは、母親にも会って良い感じだったし、外から見れば順調ですが、美由紀の気持ちが揺れているので、しっくり行かず。野田さんのことを前から良いなと思っていた同僚の女性と飲みに行くなど、こっちはこれでかたがつきそうな。九つの小さなコマを重ねた心理描写、すごく自然でこんなことあるかも……と思います。野田さんの疲れて自分からは動けない感じがリアルで。
美由紀も泣くほど元カレ一法師くんが好きなのに、離婚した両親のトラウマから抜け出せずにいます。
それを知ったおばさんたちから、離婚はしたけど父親は何度も復縁を求めていたし、金銭的援助も充分行ってきた。美由紀の母も意地でそれを突っぱねていたが、結局再婚はせず、二人は別れてからも愛し合っていた……。と真実を聞かされます。
いやーほんと今になってそんなこと言われても……。「姉の結婚」で隠されていた真実は、確かに大人になるまで絶対に理解できそうにない類のものだったし、あのタイミングでも仕方ないか、って納得いきましたが、これは……もっと早く知ってれば。
この父親が高橋さん、みたいです。
期せずして社内報でこちらも真実に辿り着いた高橋。
千々に乱れる心を抱いて、「夜の森」にやって来ます
いつものノートを開いて、「なぜあなたを」特別に思うのか、他の人と何が違うのか……美由紀の悲痛な叫びにただうなだれます。
読書カフェ、いい舞台です!

「重要参考人探偵」第3話

小ネタとか面白いんですが、一話完結だとちょっと忙しすぎるような。

「はてなデパート」

ファンタジックオムニバス連載の第一話。
センターカラーの表紙は塗りがイマイチな出来ですが、コマ割りの方はいいですね!わくわくする滑り出し。と思ったんですが……。
デパートに戻ってからの展開が不自然で、入り込んで読めないです。
「大きいお兄さんて みんな平気でこんなことできるのかな」の2ページが特に全然ときめかない。せっかくの夢の世界が、種明かし早すぎ。
次回に期待です。

「地獄の沙汰も彼次第」第二話

表紙……これがののかの例の趣味なんですね。セクシーランジェリーで自撮り。毎回これだったらどうしよう……と途方に暮れつつ読みましたが、予想外に面白かったです!
裕様が意外にも畏れを知る男で、小野篁の存在を受け入れてるのが素敵。かばってくれたし。「キライじゃない」の決め台詞にも馴れました!
小野篁の理不尽さ、井戸で移動のシーンの緊迫感もさすがの描き慣れ。
男前の幼馴染。ののかの片想い。カメラマンやお茶屋の仕事の裏側。京都の名所案内。色々詰め込んであって楽しい。悪行を写すカメラってぶっ飛んでていいですね〜。仕事に誇りを持った立派な大人がそれに振り回されるの楽しそう。
でも隔月連載なんですよね。

「猫山さん」

いつ突き抜けてくれるんだろうと思って読んでますがもう6話目……。

「アジモフの卵売り」

カラー付き78Pの大型読み切り。面白かった!
世界観の演出のためかトーンが少ないのでひじょーに読みやすかったです。コミックスサイズに縮小された時はさらに良く感じるのではないでしょうか。
タイプの違うイケメン二人に、お得意の健気で前向きな可愛い女の子。しかもストレートロングときては、面白くないわけがない!からくり時計や背景、ドレスや髪型の描き込みも素敵。ストーリーも回想を多用する入り組んだ構造で、読み終わりに充足感を与えてくれました。オートマタ・ケーティの存在感が薄いのが唯一の難点……?
でもまた連載を読みたいなぁと感じさせてくれました。
こういう作品が載るのがフラワーズならではって感じで嬉しかったです。

「グレさんぽ」

鎌倉の魅力が伝わってきます。ここで「海街diary」の名前が出るなんて反則ですよ〜(≧∇≦)

先月号よりは読み応えがありました。「風光る」も最近面白いので読んでます。
来月は「金の国水の国」「ふるぎぬや」「夢の真昼」が登場!正直カレンダーはいらないけど。
コミックオーディションの「金の花賞」を受賞した「学校の祭壇」面白そうで、読みたい!本誌に載るといいけど、そのためにあるんだろうから、増刊の方かな?

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