「フラワーズ」2016年10月号感想 とりかえ・ばや

急がないと次の号が出てしまいますね!
「とりかえ・ばや」10巻&「VSルパン」3巻が10月7日に2冊同時発売です。ハーレクイン系の雑誌の表紙でもしょっちゅうお見かけするし、さいとう先生お仕事いっぱいなのに、全く休載がないなんて素晴らしいです。
以下ネタバレありの感想です。

「とりかえ・ばや」episode50.発覚

表紙は睡蓮。「大切な人のため闇に挑むーー!」という真剣な表情で凛々しいのに、直衣が金魚♡
可愛い……和みました。

承香殿で寝込んでいた沙羅、ようやく熱も下がり起き上がれました。
「主上の恩愛のおかげ」とご機嫌な十良子。
ところが肝心の沙羅は熱でぼうっとしていて何も覚えてない、と……。
主上が口移しで水を与えたことを聞いて、顔を赤らめる沙羅。また熱が出てきた、熱い、と伏せる沙羅の包帯を変える際、明け方に伊予の命婦が参りましたと十良子は伝えます。急に里下がりなど、姫様に対面してお願いすべきなのに、何やら家の者がと要領を得ないことを言って出て行きました……。沙羅を襲った実行犯はまんまと逃げおおせたようです。

主上の指南で弓の稽古に励む弓弦親王。
見守る人々の中には、式部卿の宮、銀覚、さらに梅壺の女御もいます。退屈な人々が集まると始まるのが噂話。
尚侍が怪我を?
薬師によると懐妊ではなかったと。
だが主上は変わらず尚侍にご執心のようだ。……
梅壺にとっては面白くもない噂です。今回は良かったが懐妊だけは何とかさまたげたい。鬱屈した心がつい態度に出てしまいます。
それを対屋から見ていた銀覚、梅壺の心の内を読み取って「興あり(面白い)」と呟きます。
その時弓弦親王が手を滑らせて、矢が手からすっぽ抜けてしまいます。とっさにやじりを袖で払う主上。庭にいた者たちはわっと集まります。
その場に手を付いて弓弦親王は謝りますが、
「大事ない。続けよ」と主上は中座されます。
見物の女房たちも席を立ちますが、銀覚を連れた式部卿の宮が、梅壺を呼び止めます。
宮は昔の話をします。朱雀院さまを庇って曲者の矢を受けた者がおりました。
梅壺さまが手当をされたーー沙羅双樹の君。睡蓮の尚侍とは瓜二つ。
異母兄妹で、男女の違いがあるのに気味悪い程にそっくりで。
私は主上が尚侍にご執心なのは、兄そっくりなせいではないかと疑っている、と宮。
お気に入りだった右大将の身代わりとして……などと不穏なことを並べ立てる宮。
しかし先程の失敗に落ち込む弓弦親王を見て、慰めるために去っていきます。
なるほど、もの珍しさですな……主上もじきに飽きられましょう。巧みに梅壺の歓心を買うように話を誘導する銀覚。
そなた密教を極めたと聞くが、主上の為になる良い術を知っておるか?
ーー私が頼めば尚侍を追いやってくれるか?とたずねる梅壺。
ーー女御さまのお役に立てれば弓弦親王にとっても良きことです。
「おまえとはまた、語り合いたい」
梅壺に取り入ることに成功した銀覚、ひれ伏して梅壺を見送りながら、
「勝った……」と呟きます。
美しい瓜二つの兄と妹、肩に矢傷のある方こそが沙羅双樹の君なのだ…!入れ替わりを確信し、武者震いする銀覚。

承香殿に弓弦親王が病気見舞いにやってきます。喜ぶ沙羅ですが、なんと親王は銀覚を従えています。
主上から預かった見舞いの品を持参した親王、まだ恋に憧れるお年頃、主上の愛情表現の細やかさに感じ入っています。
可愛らしい親王とは真逆に、頭は下げているもののにやにやと笑う無作法な銀覚に苛立つ沙羅。
暇を告げようとした親王ですが、銀覚に促され、うっかりしていたともう一つの見舞いの品を差し出します。
それは銀覚が念入りに祈祷した御供米ーー
「沙羅双樹の君さまのために」
顔色を失う沙羅。知っているのか?すべてーー私が沙羅双樹であったことを!
兄のためにありがたく頂戴しましょう、そうかわしておいて、逆に伊予の命婦のことを持ち出してかまをかけます。ほぼ銀覚の手の者と発覚しましたが、取りあえず牽制に留める沙羅。不穏な空気に戸惑う弓弦親王が、銀覚を伴って退出していきます。
この場をなんとか切り抜けたと、沙羅が思わず安堵の息を漏らしたのを聞き付けて、踵を返した銀覚はなんと、ばっと御簾を持ち上げて、沙羅の顔を見るという無礼を働きます!
「よいか。
入れ替わりの秘密を明かされたくなくば
今すぐ 宮中をでてゆくことだ」
あまりにもありえない事態に、沙羅が反論する間もなく、女房たちを蹴散らしながら銀覚は勝ち誇ったように去っていきます。
どうしたらいいのだ……⁈沙羅は途方に暮れます。

場面変わって鞍馬山。
(押し入る)好機が来るまでともう三日、寺の外で様子を伺う睡蓮たち一行。
睡蓮ははやる心を抑えるために、吉野の宮の教えを反復します。
己を信ぜよ。迷いや恐れは捨てよ。
帝と東宮をお護りするは天意である、必ずや神のご加護がある。
魔に立ち向かう時は九字を切れ。教えてやろう……
するとその時正に好機がやって来て、一行は寺の内部への潜入に成功します!
沙羅がはかりごとをもれ聞いた御堂、銀覚が何か証拠を残していないかと調べていると、地下へと続く隠し階段を発見します。
真っ暗だが、風が通っている。
降りていくと岩に扉が。御堂の後ろの崖に洞窟があり、そこと繋がっているようだ。
護摩の香りが……鍵がある!祈祷のための部屋か?
九字を切って一同中に入ります。
中央の護摩壇の手前の祭壇に、鬼のような角のある髑髏が!そして護摩壇には木釘が打ち付けられた三体の木のひとがたが!(帝、朱雀院、東宮って書いてあるのが……なんだか限りなくまがぬけてる!この絵!それを見た睡蓮がうっ…て泣いちゃうのもどうなんだ⁈)
「主上が…呪詛されている…!東宮さま…!朱雀院さままで!」
供の者の叫びに睡蓮も気丈に応えます。
「銀覚…許せぬ!謀反の証、いただいてゆく!」
わ〜ひとがたを布でくるむとはいえ持って行くんだ!( ;´Д`)無理、これ絶対無理!睡蓮えらい!男らしい!
銀覚自筆の呪詛状も併せて、証拠の品を手にすぐさま寺を出る算段をします。
しかし通りがかった僧に見つかり、僧兵の追っ手がかかります。
「とにかく山を降りる! 吉野の君にこれを届ける!」
二手に別れ、闇の中を逃走する水蓮たちの行方はーー?

今月はねっとり書きたいほどの萌えがなかったので、簡素になっておりまする。沙羅、睡蓮ともに大ピンチ。緊迫しておりますが、主上が5コマしか出てなかったんで……自分で思っている以上に主上にキャラ萌えしている自分にびっくりです。あと銀覚は美しくないので全くといっていいほど興味が持てないです。まだ梅壺さまの方が美しいのでマシ。
しかし沙羅の入れ替わり、主上にもバレちゃうのかな? 来月が待ち遠しい!

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