今月はあまりに充実した内容だったため、逆に感想はいっか〜みたいになってました!満足しきっていたというか(#^.^#)睡蓮は出番がなかったんですが、大きな動きがありましたね〜!
以下ネタバレありの感想です♪
「とりかえ・ばや」episode49.熱(ほとほる)
表紙は掌で沙羅の目を覆う帝、「争いから遠ざけてずっと側に置いておけたらーー」というアオリつき。サブタイトルも熱を発する、ほてる、ですよ!
とテンション高くページをめくるとそこはなぜか梅壺。
「ああ楽し」
と頬を染めて上機嫌な梅壺の女御様。久しぶりの上様のお渡りにお酒を飲んではしゃぐ姿を、父の右大臣がはしたないといさめます。たまのことだからよいと上様は寛大に仰って、自身も召し上がっておられますが、義理に顔を出されたのかそう楽しそうでもない、という温度差のある状況です。
ほんにたまのこと、上様はこのところ尚侍ばかり……と当てこすりを言う梅壺に、仕事上のことだと熱意なく言い抜ける上様。すっかり気持ちがなくなってしまっている様子ですが、元から相性の悪い夫婦なのだなあという感じ。
さらに梅壺が「尚侍はご懐妊とか」と爆弾発言をし、上様と、同席している蔵人頭も驚いて、単なる噂だと切り捨てようとしますが、確かな筋からの情報と聞いて、身に覚えのない上様はショックを受けます。
衝撃のあまり本当に胸が痛んで気分が悪くなってしまう上様は可愛いんですが、そのまま機嫌を損ねて帰ってしまわれたのに、
「そなたが余計な事を申し上げたからではないか?」
「父上は何かというと私のせいになさる!」
という右大臣親子のやりとりは軽すぎでは?
これが本当なら帝側に問題はなく、女性側に問題が……ということにもなるし、梅壺様ものんきに嫌味を言ってられる気分ではないだろうし、今正に東宮というか世継ぎ問題で揉めているのに、政治的にも大問題な割に周囲の反応がおかしすぎないですか??
「私はーー聞いておらぬ」の時点で、やっぱりデタラメか!と追求せずに噂を鵜呑みにしているのがおかしいんですが、まあその辺を納得のいくように描写してたら物語のテンポが悪くなるから、この冒頭シーンは状況説明と割り切った方が良さそうですね。
廊下を行く上様がなんだかしょんぼりとした様子でうつむいているのが可愛いからいいかwそして上様の姿を目にしただけで嬉しそうな沙羅も。廊下に平伏して上様が通り過ぎるのを待つ沙羅が、何かお声がかかるのを期待して、かすかに頬を染めている愛らしい様子を見た上様は、苦しそうに眉をひそめて黙って通り過ぎます。
不思議な気持ちでそれを見送る沙羅に、蔵人頭が「御身お大切に」との言葉を残して上様を追っていきました。
ぽかんとする沙羅。鈍い……。何かおかしいと慌てて後を追うと、清涼殿に戻った主上は「新しい馬を試す」ことを口実に退出済みでした。
荒っぽく馬を駆って、気を落ち着けようとする上様。ちょ、動転し過ぎ!wしかも上様は沙羅が子を産めないと言ったことを忘れているわけではないことも後に出てくるんですよね……。紳士すぎて女性のデリケートな部分に突っ込めないのかなあ?
さらに暴走する主上は、承香殿に女房を遣わせてくれました。私産婆もいたします、と挨拶されて、懐妊の噂がお耳に届いたのだ、と納得する沙羅。
こうして表面上は手厚くして下さるが、直接のお声掛けがなくなり、むしろ避けておられる、(ご自分に覚えのない懐妊を知らされて怒っておられる)寂しいが仕方のないことだ、と沙羅は自分が作り出したこの状況を受け入れます。
しかし主上に賜った女房といえど、銀覚の息がかかったものが紛れ込んでいないとも限らぬ、と気を引き締めたり。
湯浴みをしながら、主上が一言懐妊について問いただしてくれたら、全て事の次第をお話しするのに……とすれ違いを悲しく思う沙羅。ええー!めちゃくちゃ自分勝手に暴走しておきながら、何が言いたいんだ沙羅は。
(主上にどう思われても私はやる)と滲む涙を湯に紛れさせていますが、客観的に見れば、帝の子を懐妊したという事実無根の噂を流布させて世間を混乱に陥れているんですが、大丈夫なの?
案の定噂を信じた公達から沙羅の元へと贈り物が殺到します。あちこちの寺社からも守り札や御供米が。その中の一つに、鞍馬山で東宮様に賜ったものと同じ布の御供米がありました。しかも贈り主の名前がないーーこれは銀覚からに違いない。沙羅はそう確信します。……とこの騒動、突っ込みどころが満載で読み返しているとちょっと気になるのですが、やはりテンポはいいです。さくさく進むのでここは物語性が優先てことでいいか……と思った方が良さそうです。
例の御供米だけをこっそり持ち出した沙羅、匂いでは毒かどうかわからぬと、雀がついばむに任せてみた結果、雀は羽をばたつかせ苦しんで死んでしまいます。
内裏で不浄な!と女房たちが沙羅を遠ざけようとしますが、ついに確信を得た沙羅は、皆を振り切って布袋を手に清涼殿へと駆け出します。
(証拠が手に入った……!)
主上に誤解され辛い日々を送っていただけに、沙羅の達成感は相当のもので、これで銀覚を捕らえられるかもとそれだけの気持ちで渡殿を駆ける沙羅が、追いついてきた人影に気付いた時にはもう遅く、強い力で押し出されて、勢いのまま落下してしまいます。さらに自分を突き落とした手に御供米も奪われます。拡がる十二単の影に、突き落とした犯人がちらりと見える演出が憎い。
この一大事を聞きつけた主上の顔がちょっと怖い。沙羅に振り回されてますね〜。しかし今回はこの前半のモヤモヤが吹っ飛ぶ萌えシーンが後半に待ってますので、もうそれで全て良しとするべきなんでしょうね。
あら、全体的に大満足!と思っていたのに結構不満がありましたw
②に続きます。