久しぶりの「七つ屋志のぶ」が表紙に登場です。浴衣が素敵。二人とも黒髪設定なので色が暗いけど、そこが渋くて良いですね。
「東京アリス」は感動の最終回。完結15巻は9月11日発売って、早!最終回目当てに本誌買う人いなさそうだからアリスが表紙じゃないのかな?
以下ネタバレありの感想です。
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「東京アリス」SHOPPING:85 最終回
巻頭カラーです。このイラストがそのまま最終巻の表紙だそう。ちょっと絵が崩れてる……かな?
懐かしい中学の入学式、四人のモノローグ、イメージ場面から始まって、同じように中学校で偶然に初めての出会いを迎える、四人の娘世代で終わる、王道ど真ん中の最終回でした!やっぱり王道はいい!
無事にお父さんが見つかり、複雑な心境の元家族が集合。
お父さんは葬儀屋を始めていて、「花葬」で当てて、大変羽振りが良さそう。ふうの結婚も即OK!うちの会社の花使って、盛大に式を挙げろよと。
生気のないお姉さんの対応など、あまりお伽話的にいい話になりすぎないよう、締めるところは締めてあります。
ふうもあっけらかんと悪びれない父の話を聞いているのが辛くて、公園に逃げ出してしまいます。奥薗さんがそれを探し当ててくれて、ブランコに並んで二人でお話。
何もかもが王道……!
暗く落ち込むふうを励ますように、お父さんの新しい仕事、ロマンチック(お葬式なんですけどね)でいいと思うよと。
この優しさに甘えるのが怖いのか、奥薗さんて夢見がち、夢見王子だプリンスドリームだと、絡むふう。
だから私と結婚したいなんて言い出すんですよ……。
奥薗さんに後悔させたくない。失望されたら辛すぎる。そう思って最後の予防線を張るふうですが。
お前が好きなだけだよ。
生涯変わらないと思ったんだよ。
お前の喜ぶ顔が見たいだけだから泣くなよ、って。
奥薗さんはふうの懸念を軽々と飛び越えて、何だかもうただ笑って側にいて、ふうの手を握っていてくれます。
くさすぎだけど、似合ってるからいいですと、涙なみだで憎まれ口をきくふうを、楽しそうに笑って受け止めている奥薗さんです。泣ける……。
またまた円城寺が帰国して、ふうの結婚式について話し合い。
なんとふうは結婚式はしないと。しかも「そんなに驚くこと?」と。驚くよ!
私預金ゼロだし、会費制で内輪でやる、指輪は奥薗さんが買ってくれるけど、分相応なもので……と、これ誰⁈ほんとにふう⁈とまんまとびっくりさせられました。
「大切なとこはそこじゃないなって」
ふうが大人に……。仲間たちの言うことがいちいちもっとだ!と読み進めていくと……、
「そんなことだろうと思ってたわ」
なんとびっくりしていたのは演技で、三人は協力してふうのためにドレスを用意していたのでした。
みずほはヴィンテージをアレンジしたドレス。
円城寺は自分のマリアベールをふう仕様に。
編み物なんてしたことのない理央がレースの手袋を手編み。
全てを身に付けたふう、とっても綺麗です。
「こんな嬉しいプレゼント……初めて」
ありがとう、ありがとう……と繰り返すふうを中心に抱き合う四人。
一番欲しい物が手に入ったから、もうそれだけで……と、徹頭徹尾すがすがしいまでの王道展開なのに、なぜか予想してなくて驚く私。
そして四人ともに年の近い女の子が生まれ、忙しさからなかなか皆で会うこともなく、連絡もたまにしかとらないままーー(まあそうですよね。しかも皆違う国に住んでいるという。理央がアメリカ・みずほベルギー・円成寺フランス・ふう日本)
でも!娘たちの中学校は皆自分の母校を選ぶという……ここまで徹底してくれるなんて嬉しいですよね〜。すごい!みんなそれぞれお母さんの面影があって可愛い!
稚野鳥子先生の作品を最後まで読み通したのは初めてですが、この徹底したサービス精神、王道の職人技には感動しました!ものすごく綺麗に最終回・ラストシーンを迎えて満足です!第一部最終回の予告を見たときには驚きましたが、付け加えるところのない、完璧な最終回でした。面白かった!
そして来月からは50代・漫画家のニューヒロインで新連載!表紙&巻頭カラー!!
あ、だから今月は表紙じゃなかったんですね。いい感じに度肝を抜いてくれました。