1巻は、こういうアプローチ斬新だな〜初めて読む作家だけど味があるな〜という感じに、外から見てましたが、2巻はもうキャラクターの魅力に持って行かれました!
友情、片想い、感傷、郷愁……甘酸っぱくて泣きたくなるような感じが上乗せされて、単なる読書案内・名言紹介を超えて、個人的2015年の面白かったまんがベスト1になりそうな勢いです!!
……それくらい女の子たちが可愛かったです。百合要素が加味されたのが私の琴線に触れたのでしょうか?……
以下ネタバレ?ありの感想です。
[adchord]
「バーナード嬢曰く」
作者の施川ユウキさんのサイトで、作品の一部が試し読み出来ます。すごい読みふけってしまうこと間違いなしの素敵なサイトです。
その中で「森のテグー」の『雨』っていう短編が大好きです。前半のしっとり具合が作中でも語られていますが絶妙で、抑えた語り口の中にチポちゃんが今生きていることの全てを支えてくれる何かがあって、それに深く感謝しているのが伝わってきて、まさにしっとりしたその後に語られるテグーの話のドライ感のあるある具合がまた絶妙!!二人(?)の表情がまた何とも言えずに可愛くて!
郷愁を誘う作家って紹介はまさにこういう時使うんだ!って思える大好きな一編なのですが。
今回出た2巻からは丸々この雰囲気が感じられて、すごく良かったです。
特に26冊目は萌えた!24冊目の往復書簡とどちらがベストオブ萌えか迷いましたが、距離が離れていくのに心は近付いているのがたまらないので、やっぱりこっち。
制服と違いロングスカートの神林さんの私服もいいです。初めての一人旅。読みかけの面白い本。町田さわ子からの着信に、一瞬迷うけれど、ぱたぱた走ってデッキに向かい、第一声が「……ど、どうした?」
可愛い!!この絵、この絵だからこそ可愛い!
対する町田さわ子がみかんをもぐもぐしながら
「何やってんのかなーって」
この表情がかわいい。こんだけユルイ電話なのに、切らずに話し続けるのが、もう。
定番のおしゃべりの後、電波が切れた後届いたメッセージ。その中身だけでも可愛くてたまらないのに、その後の神林さんの顔!自分の満面の笑顔に気付いて照れてるこの細やかな描写、最高!この絵だから!!(しつこい)
他にも遠藤くんのさわ子に対するストーカーぶりが薄れて、スミカちゃんと仲良し度が増しているのも可愛くて嬉しかったり。スミカと神林が読書家らしく話し合っているところは、私も動画撮りたい!
もちろん本の紹介部分も全部読みたいって気分にさせてくれて、そこはもうハズレがないのが前提なので置いといて。
村上春樹キャラのものマネ、やりたい。同好の士とパーティとか開いて夜通しやりたい。春樹一冊も読んだことないし、同好の士も会ったことないけど。
あと23冊目、「異邦人」の最後の5コマ、吹き出してしまいました。
なんで……聞かされてる?からのごめん。がもうおかしくて。
とにかく四人の交流が楽しくて、2巻は超オススメ!全ての中高の図書室に常備して、夏の読書感想文の課題図書にしてもいいんじゃないんですか?と思います。あ、でもちょっとSF成分多めだから、読む人を選ぶのかな?
とりあえず娘の本棚には例の表紙の「星の王子様」を置こう!と思いました(^^)