「#こんなブラック・ジャックはイヤだ」感想

[amazonjs asin=”4778034015″ locale=”JP” title=”#こんなブラック・ジャックはイヤだ (エヌ・オー・コミックス)”] いつもの本屋さんで平積みになっていたこの本。一週間くらい何だろう…?と思ってましたが、ついに買ってしまいました。
結論。
もっと早く買いなよ、自分!!……って思いました。
面白かった……!めちゃくちゃ面白かった。そして裏表紙では作中のコマを使って内容が紹介されているんですが、それを見て予想した以上の天才的画力!
手塚先生としか思えない!
線の強弱、手の描き方、書き文字から効果まで。それに何と言ってもキャラの表情が……21世紀に「ブラック・ジャック」の新作が読めるなんて! そういう気持ちです。ああ……。
[adchord] コミックスの約半分を占める「ミドルメンズ(中年ですね)の章」の面白さときたらもう読むしかない!
「色々あって電気を止められたB・Jを闇ナベならぬ闇オペが連日襲う!」で始まる「はじめてのフリマ」。2ヶ月滞納している電気代のために参加したフリーマーケットでピノコが用意した商品とは……⁈

パサ…っていう書き文字がもうおかしいw 身を低くしてピノコと目線を合わせる先生かわいいw ぬいぐるみとか聴診器に混じってなぜか「LEON」が売られているwww
先生のパンツの運命やいかに……?

そんなに貧乏なのに、季節の行事をしようと豆を買ってくる先生。

ピノコのセリフがもう、本当にピノコなら言いそう!って感じでなんとも胸がいっぱいになります……。
ケンカになり、ドクターキリコの助言で交互にまくことにした二人。外に投げては「どこだどこだ」と這いつくばって地面の上を探す二人がかわいい。

間久部緑郎が主役級にたくさん登場していて、主にボケとオチを担当してくれてますが、そのハジけ具合、平成男子っぷりがまた最高です! 面白すぎです。
そしてドクターキリコと妹のユリ。ユリの薄幸さもなんとも素敵。いい味出してます。

他に学園パロディ、一人暮らし用の極限まで手間を省いたレシピ(といえるのか?)や、手塚先生の出てくるメタ的なものがあります。

手塚先生がごひいきだった「青柳」を訪れたB・Jとピノコ。2コマ目の横顔が原作通りだなあと。感動しますね……。

20ページあるあとがき漫画で、なぜこのようなまんがを描くに至ったのかが、ドラマチックかつ感動的に描かれています。
なんと、一年半前までまんがを描いたこともなければ、描きたいと思ったこともなく、まんがを好んで読むこともなかったのだそうです! 驚きです。
元々はTwitterで発表されていた作品をまとめたものだという説明を見て、最近はそんなのばかりだな……と少し食傷気味に感じましたが、まとめて頂いて感謝! 紙の本ってやはり素晴らしい! と再確認しました。

上にあげている写真の左側の本は、復刊ドットコムより2013年に刊行されたB5判フルサイズの愛蔵版。スリーブケースに入っていて、黒と銀でとても美しいんですが正直これが読む時に邪魔。でも毎回恐ろしくかっこいい先生のイラスト入りで……。
この7巻には大好きな「ピノコ西へ行く」が収録されています。恋するピノコがとても可愛くて切ない。そして先生のツンデレっぷりもたまらなく素敵。

愛を感じるパロディって本当にいいものだな……と再認識しました。

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