「とりかえ・ばや」感想① フラワーズ 2017年4月号

お久しぶりです!
この絶賛放置中ブログを訪問してくださる皆様ありがとうございます!ちょっと違うことしてました。おまけに年もまた一つ取ってしまいました〜(^ ^)
今月のフラワーズ、全体的に素晴らしかった……というわけで、以下ネタバレありの感想です!

「とりかえ・ばや」episode56.嵐吹く

今月の表紙ー!なんて美しい……膝枕で眠る主上の掌を愛おしそうに両手で包む沙羅、何か語りかけているのかしら? 女性らしい優しい顔で。本編ではまだ見られそうにない幸せな光景……いい! 素敵です。゚(゚´Д`゚)゚。

一転してなんとも想定外に、主上の寝所に梅壺の女御が参って「上様」と両手をついて頭を下げたところから始まりました。
厚い胸板がのぞいたしどけない寝巻き姿の主上。当たり前のように隣に横になる梅壺に上掛けの着物をかけてあげてます。基本的に優しい方なんですよね……。
上掛けで口元まで覆った梅壺ですが、何やらとても機嫌が良さそうで。不審に思った主上は何かいいことでもあったのか?と尋ねます。
二人きりになれたら言おうと思ってましたーー普通夫婦でこの状況、懐妊か?と頭をかすめそうなものですが、全く見当も付かないどころか特に関心なさそうな主上。
ところが「睡蓮の尚侍のこと……」と言われて、一回枕に頭をつけたのに、起き上がって梅壺を見下ろします。わかりやすいです、上様w
梅壺の話はもちろん例の件。
誰も信じてくれないのですが、上様にだけは、第一に入内した(一番長く連れ添っている)女御として信じて頂きたい。尚侍は兄の沙羅双樹の右大将と入れ替わっています!
声を潜めよと注意しながら聞いていた主上ーー「ばかな」と否定しますが、梅壺は少しも怯まず「まことのこと」と主張します。
根拠を問いただされた梅壺は、例の沙羅の肩にある矢傷ーー帝を庇って出来たーーが今は睡蓮の尚侍にあるのだと言い出します。
「上様はそれを見た覚えがございましょう?」
尚侍を寵愛していることをついでに当てこする高等テクニック!梅壺の目のアップがめちゃめちゃコワイ。
「…いや、覚えておらぬ」全てまとめてごまかす上様、素敵……!さすが大人の男。逆に質問返しします。「あなたは見たのか?」
見てませんが、見た者がいます。
誰だ?
それは…わかりません。
誰かに噂を吹き込まれたのだな。誰から聞いた?あなたは重い立場にある。利用しようとでたらめを吹き込む者がいるのだな?
違います、ずっと前から私はおかしいと思っていたんです。
じゃあ根拠は?
女の勘です!
すでに両方とも身体を起こして、白けた雰囲気で気まずく見つめ合う二人。
梅壺はすかさず泣き落とし。
どうかはっきり確かめてみて下さい。尚侍の肩には矢傷があるはずです。
「次に二人きりになった時に必ずーー」
梅壺にとっては辛さしかない状況を指定してまで確認をせまられると、しおらしく袖で涙を拭う彼女の言い分を無下にも出来ない優しい上様。
「わかった」
しかしこのことは決して口外してはならぬ。真実でなければ、くだらぬ流言をしたとしてあなたの評判にもかかわる。
とキツめに釘をさしたにも関わらず、なおも梅壺は言い募ります。
これは上様に対する重い罪です、必ずや左大臣家を罰してください、私は上様を信じておりますーー。
自分に縋ってくる手が離れたのを見計らって、「下がりなさい」と静かに告げる主上。
言いたいことは言ってやったとばかりに微笑んで「はい」と下がっていく梅壺は上機嫌です。
いやあ……いつもこんな調子だとしたら、そりゃあ主上も沙羅を可愛がるわけだ! 上様と梅壺の女御、心どころか言葉もあまり通じてない。これは疲れる。上様の疲労感半端ない。
梅壺はお姫様気質にも程があります。相手が自分の話をどう思うか、果ては相手の中で自分の好感度が上がるか下がるか、まったく何も考えてない。言いたいことを言っただけ。
やっと解放された主上は考えます。
私以外にも疑う者がいるとは、入れ替わりはやはり真実なのか?
梅壺は根は悪い方ではないのだが、昔からどうにも困ったところがある。その梅壺の思い込みに根拠を与えたのは誰なのか?
もし入れ替わりがまことなら、左大臣家を裁かねばならぬ。しかしこれを利用して天下を乱すはかりごとが進行しているなら、一時処罰を据え置いてことに当たる必要がある。
こう考えるのは「私の尚侍への思いのせいだけではない」とあくまで帝としての公正さを自身にも言い訳する主上の思いが切ない……もっとわがままでいいのにそのストイックなところが好き……(*´ω`*)

海も荒れ狂う嵐の夜、遠流になった地で粗末な寺に起居する銀覚は、もう三日食事もとらずに呪詛を繰り返しています。
「呪詛ざんまい」って何か楽しそうなんですが、世話をしてくれている人?が覗き見てまたか、ってうんざりしているところを見ると、もう恨みつらみしかない荒んだ生活のようですね〜。めちゃくちゃ何か焚いて呪いまくってます!
(帝・朱雀院・東宮だけではない! 私を陥れんと動いたすべての者どもに災いを!)
って、沙羅・左大臣・吉野の宮・弓弦親王のお顔がー!!
(都中に思い知らせてやろう、私の恐るべき力のすべて……)
恐怖のモノローグに無数の烏が飛び交う様はまこと恐ろしや〜。
まずお散歩中の朱雀院さまが、急な息苦しさに襲われて倒れてしまいました!
内裏では女御様が貧血のようにふらりと脇息に突っ伏してしまってます。
おまけに庭木に雷が落ちて、燃え上がる様を真近で見てしまった弓弦親王が白眼をむいて失神し、熱を出しています。
一の姫宮はご自身は無事ですが、お父上が心配で心労がかさんでいます。そんな時に若い娘さんの気持ちを支えるのはやはり恋。もうお休みくださいと勧める三の姫に文箱を持ってきてもらいます。
つらい気持ちの支えが睡蓮のくれた文(の中の和歌)とはなんといじらしい……。
「あなたへの恋しさは変わることがない」という歌を何度も何度も読み返し、右大将へと想いを馳せる一の姫宮。
主上は右大将を近々呼び戻すと仰せられた、今少しの辛抱じゃ……と文を抱きしめながら自分に言い聞かせる姫宮の可愛さに和みます。

いや〜銀覚の力、なかなか侮れないですよ! もう捨て身で呪ってきてます。梅壺様との夫婦生活といい、ハードすぎる前半でしたが、後半に少しでも萌えどころがありますように!

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