といいつつ、11月号の感想も兼ねています。
11月号の表紙はチヤトリ先生の新連載!これ色んな読み方が出来てとっても面白いですが、感想を書きにくいというか、散漫な印象で読みにくいので後回し。
まずは一週間の検索のトップだったこの作品から。
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「バラ色の聖戦」Stage.88 落下する薔薇
カラー付き。着物姿の真琴でした。
ずい分古い話題な感じですが(すみませ〜ん(^◇^;))、例の総選挙でのパフォーマンスで、一夜にして真琴の世界が変わりました!ネット上で称賛・励ましの嵐。
雑誌・ワイドショーの取材に加えて、なんと通販最大手のラッセンからカタログイメージモデルの依頼が‼︎……ラッセンのくだり面白すぎた!このうさんくさい会社名といい、『美しき現代のジャンヌ・ダルク』のコンセプトといい……ありそう!面白くてにやにやしてしまいます。
ともあれこの仕事で真琴は誰もが知るメジャーなモデルになり、知名度で一気にトップに躍り出ることが出来るのです!逆を言えば、ラッセンという企業の一年間の業績を左右することになり、重責に身震いする真琴ですが、引き受けた以上は全力を尽くそうと心に決めます。
自分の力で夢を叶えるところまで上がってきたんだーーどんなことがあっても諦めなかった、勇気を持って自尊心を捨てずに頑張ってきた自分を褒めたい。
前回の映画の女優としてのオファーと違って、今度はまぎれもなくモデルの仕事、しかもドン底からの復活ということで真琴の感慨もひとしおですね。
一方名実ともに「VENUS」の顔となった紗良。仕事内容の質が一気に上がったことに感動し、深い満足を感じています。
その陰で茜子は仕事にかげりが。さらに母親の認知症が進行し、徘徊の危険がある上、身体が弱ってきていてちょっとした病気や怪我が命にかかわる可能性が……と閉塞感のある状況に追い込まれています。
そんな時、紗良の新カバーの刷り出しを偶然目にした茜子は、その美しさ新鮮さに圧倒されます。リアルでもグラマラス系ファッション誌はほぼ休刊してしまってますからね……。読者もこの変化を喜んで受け入れるだろう……と納得せざるを得ないけれど、寂しさと苛立ちを感じる茜子です。かわいそう……。
そんな時三原編集長がまた新しい企画を発表します。なんとパリコレ!
えーと、設立5年のまだ若いけれど人気のブランド「クロンヌ」(エレガントなハイクオリティブランドらしいです)が東コレに続いて来年春のパリコレにデビューするにあたり、「VENUS」のモデルを一人使ってくれるよう、編集長がねじ込んだんですね。有能。
「信じらんない、絶対出たい!」とモデルたちは騒然。もちろん茜子も。リベンジのチャンスです。
紗良は表向きオーディションをするのは盛り上がるからいいけど、出るのは私だから!と内々に編集長に伝えさせますが、わかってますよお〜♪と安請け合いしたカゲで、編集長舌出してます。この方にとっては全てが売り上げのための駒ですからね。
編集長は「VENUS」の紙面をなんと広告費なしの無料で、「クロンヌ」の言いなりでページ数を割くという荒技で今回のタイアップを勝ち取ってきたのです。
デザイナーの羽鳥さよ子はその魅力的な条件と粘り強い交渉に負け、一人だけ・書類審査ののちオーディションで選ぶという条件をつけて受け入れざるを得なかったようです。
書類審査を通過したのはたったの2名。思わせぶりな告知で引っ張る引っ張る。三原さんと仕事したくない(笑)
真琴は茜子ほかモデル仲間とオープンテラスでお茶していたのですが、運命の15時に鳴り出したケータイは、合格を確信していた茜子のものではなく……って書かなくても誰のかわかっちゃいますね、楽しい。
オーディションは真琴と紗良の一騎討ち。羽鳥さんは真琴に内に秘めた力を感じるそうで。衝撃のまま次号へ!
Stage.89 追う者追われる者
ここから12月号。
嬉しい衝撃に言葉を失くしている真琴に、茜子は自らを奮い立たせて「おめでとー‼︎」と声をかけます。絶対紗良に勝ってと。それを皮切りにみんなでパリに観に行こう!と仲間たちは盛り上がります。震えながらも絶対に出たいと、真琴は紗良に闘志を燃やします。まどか社長も大喜びで、真琴にやるべきことを次々に指示して、精力的に動き出します。
茜子はマネージャーに審査に落ちた理由を尋ね……デザイナーが完成されてない、伸び代のあるモデルを欲しがったからだと聞き出します。
茜子ではなく真琴が合格したと知って紗良も驚きますが、脅威だとは全く感じず、茜子の母親が大変な状況にあることを聞いて、引退が近いんじゃないと言ってのける悪役ぶりは健在です。
夫とともに姑の面会に出かけた紗良、激昂した義母にクッションを投げ付けられて花瓶の水を浴びますが、信輝の前ではあくまでしおらしく振る舞います。桐島母は完全に嫁に洗脳されている息子に絶望し、二人とも二度と来るなと泣き叫びます。
そしてまんまと元桐島邸に移り住んできた紗良の両親……親戚を集めてお披露目してます。(信輝さんは空き家に住んでくれてありがたいとか言ってます。成人した社会人をこんなに洗脳出来るなんてすげーの一言)
親戚一同が紗良を褒め称え、すっかりいい気分のお母さんまでが、一番のみそっかすが大出世!と喜んでくれるのが、紗良は嬉しくてたまらない様子で、来年はパリコレなの〜世界進出よと大口叩いちゃってます。
調子に乗った紗良ママが親戚の子どもたちを下げまくって、気まずい雰囲気で集まりはお開きに。
車を見送った後、紗良ママは「やっと勝てたわあの人たちに!」と本音全開で大喜び。もちろん紗良も喜んでますが、紗良ママの言動ってすごく良く計算されて描写されてるんですよね。
うちの娘「たち」を見なさい!
昔は身内の集まりにあんたを連れていくの恥ずかしかったけど、今はどこにでも出せるわ
と、喜んでいながらも平然と娘をけなし、紗良に目もくれないんです。
ところが次のページで初めて、ママは紗良を見て笑いかけます。
今までお姉ちゃんに頼んでいたことを、次からはあんた(多分、方言ではない)に頼むわ、これから色々頼りにするから。
紗良、もう大感激。やっとお姉ちゃんに勝てた!ってさすが親子。
「なにがあっても都合つけるわ!」と泣き笑いで、今までの努力が実ったことを噛みしめる紗良。母の見栄の道具だと分かっていても嬉しい……切ないというより、重過ぎて怖い。ここが紗良の人生のピークで、後はカタストロフィーに向かって突き進むだけ?期待が高まりますね〜。
さて次は、アメリカの超人気モデルの来日記念イベントに紗良と茜子が出演するという展開になるんですが、広告や案内で茜子より下の扱いをされた紗良が激怒!世間の知名度はまだ茜子に負けてる……ならばイベント本番で茜子のモデル人生にとどめを刺す!と決意。
そうとは知らず、10年以上トップに君臨してきた誇りを持って臨む茜子。軽快なトークで会場を沸かせます。
しかし肝心の主役のミランダが降り出した雪の影響で到着が遅れるとの連絡が……。
この好機を逃す紗良ではありません!
さっき聞いたわ、心配ねこの雪。茜子さんのお母さん、徘徊して行方不明なんでしょ。みんなで捜してるって……やだ、茜子さんには内緒だったかも。
さっきスタッフがバタバタ走り回っていた。それだけでにっくきライバルの言うことに信憑性を感じてしまう茜子……以前徘徊で警察に保護された時、お母さんは彼女の頭の中の小さな茜子のために川の中に入ってしまったんですね。また同じことが起きたらとトークショーの再開後も気が気でなく、まったく集中出来ません。
紗良にフォローしてもらう体たらくで、会場の視線が冷えていくのを感じてなんとか挽回しなければ……!と気ばかりが焦ります。
このイベントはモデルのミランダが靴のブランド「ジミー・シュウ」の新ミューズに決定した記念という意味合いのもので、ただのトークショーではなく、春夏コレクションを披露する場でもありました。まずミランダがレッドカーペットを歩き、続いて紗良、ピンヒールはカーペットに引っかかりやすいから気を付けて出よう!自分に言い聞かせたにも関わらず、一歩踏み出した茜子の足はそれ以前の問題でどうしようもなく震え……衆人環視の中でぐらついて膝を付く。茜子は見事なまでに紗良の術中にはまってしまったのでした。
2ヶ月続いて茜子がかわいそすぎるし、真琴の影が薄すぎる!でも面白いよ〜続きが気になるよ〜!と私こそこやま先生の術中にはめられちゃってます。紗良サイドの人々の悪役ぶりが徹底してていっそ痛快だ!絶対こういう人と知り合いたくないって思いますから。
でも1月号は先生が取材で休載です。取材ってパリ?羨ましい!って、10月25日に「Kiss」買った時は思ってたんですよね……。
2月号の感想はこちら