「とりかえ・ばや」感想② フラワーズ2017年2月号

①はこちら。

「とりかえ・ばや」episode.54 二星会合〜七夕〜

乞巧奠(きこうでん)ーー初めて聞く言葉でしたが簡単に変換出来てびっくり。「源氏物語」についてのブログで詳しく解説されていたので良くわかりました!まだまだ知らないことが世の中にたくさんあって、知ることが出来て嬉しい。
資料を探して読み込んで正確に描く大変さに比べて、読むのは一瞬のこと。でもこの美しい一枚絵があるから読者は物語の世界に没頭することが出来ます。描かれた実在しないキャラクターの来し方行く末にやきもきして、本気で喜んで涙して、夢の世界を楽しむことが出来るんです。いつも思いますが、細部までこだわったプロの技に感謝!

昔の人は星を見る時夜空を見上げるのではなく、水を張った盥に映る星影を見たそうです。……とっても見えにくそう(^_^;)
「彦星と織姫が見える。来なさい」
水に映った美しい星影を見るように主上に勧められて、よく見えますねと喜ぶ沙羅と左大臣、三人の仲睦まじい様子、それを見て微笑む宮廷人たち……これまでの緊迫の展開と打って変わって優雅で平穏な様子ですが……。
二星会合の喜びに、睡蓮と東宮のことへと想いを馳せる沙羅。
お二人はいずれ夫婦になることが出来るかもしれない、主上や朱雀院様がお許しになれば……それに引き換え自分はどうだろう?
私の嘘ーー主上の信頼に対する裏切りーー
(わたしにどこまでもついて回る呪い、祓い清めることのできぬ汚れ…)
許されることではないと、天の川を挟んで主上と向かい合っても、沙羅の心から消すことが出来ない自責の念が切ない。
和歌を梶の葉にしたためましょうぞと、風習通りに祭りを楽しむ左大臣に、沙羅双樹を都に呼び戻そうと思うと主上が告げます。
大変に喜んだ左大臣が右大将の快癒を願う流れで、上様もみなも梶の葉(天の川を渡る船の舵とかけた縁起物)に願い事を書きましょうとなり、沙羅も受け取ります。
睡蓮と東宮の末長い幸せを願う歌を書き付けようとする沙羅を、主上がじっと見つめます。折からの風もあり、熱い視線に動揺した沙羅は手元がおぼつかないのか、梶の葉をひらりと盥に落としてしまいました。
(せっかく書いた和歌が…)
と、とっさに水に手を入れた沙羅と同時に、主上も。二人の手が水中で触れ合います。目も上げられずにはにかむ沙羅の表情を伺って、主上はぎゅうっと強く手を握ります。
さあ書けた! 次は管弦や歌に参りましょう! と蔵人頭が如才なく采配する最中にも、微動だにせず見つめ合う二人を見て、ただならぬ雰囲気を察知する左大臣w
私は退出しますから、皆の者も静かにしとやかに下がるのだ、お邪魔をせぬように……と宴はお開きになってしまいました。
お互いを求め合う、美しい二つの星のために。
(どうしても 手をはなしてくださらぬ…)
困り切った沙羅は、歌を忘れない内に書き留めさせて……と婉曲にお願いしますが、今宵の主上は一味違う♪とってもロマンチックに求愛します!
口付けする距離になっても、沙羅は頑張ります。呪いが解けないのです、私には無理です……!と。
「『呪い』…?」
なぜ、なぜ? と沙羅の本心を粘り強く追求する主上が、その言葉に引っかかりを感じた時、折良く強風に燭台が倒れます。一瞬の隙をついて逃れようとする沙羅。
二人の濡れた手がめちゃめちゃ色っぽい〜!
逃げる沙羅の袖を主上が掴みます。
こわい。
それが沙羅の本心でした。
男として過ごしていた身に起こった全てのこと、欺いて裏切っていたこと、何もかもが暴かれて嫌われてしまうのが……。
ぐっと袖を引っ張り返して逃げ出した時、衣服の一部が綻びて、例の傷が露呈します。
主上は困惑したままそれを見送ります。
確かに好意を感じられるのに、何も障害のない身分の姫であるのに、なぜここまで頑なに拒むのかーー乙女のおそれでは片付けられない。「呪い」?ずっと以前に右大将も言っていた。兄と妹が同じことを……あの傷も、右大将と同じ……。
そうだ、笛の音色も、桜の花も、ずっと何かが引っかかっていた。右大将と同じ凛々しさ、一途さ、無鉄砲な忠誠、ひたむきな愛情ーー
かつての沙羅双樹の右大将が、今の尚侍なのでは?

次回に続く!ですがついにここまで来ましたね〜。全てのピースがハマる瞬間。主上かっこいい〜!今月の美しさすごいわ。織姫うんぬん言われてみたいw ポニーテールも素敵だし。
もうどうなっちゃうのかは考えません! 素直にさいとう先生に翻弄されまする。
京都は取材で行かれたのでしょうか? お正月の息抜き? どっちにしろお身体を大切に、じっくり丁寧に二人の行く末を書いて頂きたいです♡

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