「つなぐと星座になるように」6巻 雁須磨子 感想

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雁須磨子先生の待望の新刊「つなぐと星座になるように」6巻です。ついに完結。
講談社キスコミックス、B6判ですね。相変わらず、表紙のカラーがとっても素敵です!この色使い素晴らしい。

なんと4年間も連載が続いていたそうですが、とってもきれいに終わってました。意外なことに(失礼) 。
というのも、最初はKiss本誌で月一連載が始まって(kissが月2回刊だった頃です)、kissの月刊化により、増刊のkissPLUSにお引っ越し。それで隔月連載となってしまいましたので、そこから読んでなかったのですが、ついにそのkissPLUSも休刊となり、連載終了となったようです。
先生もカバー見返しで、「ばたばたとしましたが……」と書かれてました。
そんな経緯だったので、6巻で終わりか~と残念に思ったのですが、きれいにまとまって終わってました。感動。後日談まであって充実。

以下ネタバレありです。

瑠加と憲章、譲と大場が収まるところに収まって、水美と黒田が別れたままなのは正直意外でした!

譲と大場は趣味も合うし、初恋同士?的な感じで一途だし、お互い感情表現が不器用だけど、いろいろわかりあえそうな感じですが。

水美と黒田は完全にすれ違ってるけど、あれだけ直球に好きだっていわれたら、逃げられないかなって思って読んでました。
「心 動かない?グイグイ来られると」と水美本人も言ってましたね。ここの瑠加との会話の「……そうよねえ」で一区切り付いたんですかね。
36話の水美の行動なんて、ほんとにびっくりです。楽しそうに出かけたってことは、勝算ありって思ってなんでしょうが……本当に自分に素直な人です。
「会ってとびついて大好きーとか言いたい」この最悪のタイミングでその思考……!相手と同じ土俵に歩み寄りでのってみて、こっちは成功したけど、あっちは行き詰まってるのに?!まさに手に負えない。
瑠加の「でもお姉ちゃんだから。わかっててもかわいそうな目にあってほしくない」が沁みました。異星人相手にほんといい子だな、瑠加……。

瑠加と憲章は王道の、「いいかげんな男が一途で健気な女の子に本気になる」パターンなんですが、揺れ動く気持ちがこれでもかとじっくり丁寧に描かれてて、瑠加に入り込んで読めました。恋愛のいいところ、嫌なところ……瑠加は自分の気持ちにものすごく真剣に向き合ってましたね。憲章にジュース掛けたのすっっきりしました!
でもやっぱり二人がきちんと話し合って、相手のことを考えて、元のさやに戻ったのはよかった。お似合いだし。

最後のモノローグがきれいにハマっててよかったんですが、5巻と6巻で言ってることが逆になっているのはわざと?瑠加と生きていく決心が付いたから、心境が変わったってことでしょうか。

雁先生も瑠加は「今まで描いてきた漫画の登場人物の中でも一番性格が共感できる子」って書かれてました。
確かに今まで、不思議ちゃんが主人公で、常識人が振り回されるってのが多かったですよね。
ただ作中で譲ちゃんも言ってましたが、何気に瑠加って、何でも出来るすごい女性ですよね……羨ましい。

そう、物足りないところがあるとしたら、譲と大場の最後のところ、もっとじっくり見たかった。ドラマのところももっと色んなエピソードがあったんだろうな~。ののちゃんの赤ちゃん問題も気になるし。それと瑠加も本当にやりたいこと=内助の功じゃなくて、もっと他になかったのかな?譲じゃないけど、なんでもできるのに……。
面白いだけに駆け足で終わったのがほんとに残念でした。

しかし女の子仲良し三人組で喋ってるだけで、ほんとに楽しい作品でした。

のの「てかゆずるちゃんてるるちゃんのこと大好きだよね」
譲 「はあ?死ぬの?」
瑠加(あたしもそう思う)

あと漫画の先生のところのアシスタント仲間が瑠加を好きなのが皆にまるわかりなのが面白かったです。
しかし後書きの黒田さんはほんとにかわいそう・・・。

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