「おにぎり通信」1巻 二ノ宮知子 感想

[amazonjs asin=”4087825698″ locale=”JP” title=”おにぎり通信 ~ダメママ日記~ 1 (愛蔵版コミックス)”]

「月刊YOU」で連載中の子育てファミリーエッセイです。
育児マンガは、娘の入学以前はよく読んでいましたが、最近はご無沙汰でした。
今まで読んだのは西原理恵子、伊藤理佐、東村アキコ、松本ぷりっつさんなど。
あと育児マンガではないけれど、かわかみじゅんこさん。
懐かしいところでは永野のりこさんの「ちいさなのんちゃん」が好きでした。
みなさんそれぞれ味があって面白いです。よその家庭をのぞき見出来るのも楽しみの一つですよね。
ただやっぱりせっかくの大判(愛蔵版)なので、何気なくこの本を手に取る育児中のママだけでなく、作家買いするファンのために、もうちょっと仕掛けのある凝った装丁が良かったな……と思ったり。

内容はというと、二ノ宮先生は仕事で忙しいので、旦那様のPOMさんが主に家事・育児を担っているのが他の育児マンガと違って独特なところでしょうか。こういうのもいいですね!新鮮で。
「ダメママ日記」と副題が付いているんですが、旦那様が凄すぎるだけで、二ノ宮先生が「お父さん」だとしたら、普通だと思います。家で仕事して集中したい時(特にネーム中?)に子どもが遊びに来たら、我が子が可愛いだけに辛いだろうなーって思います。

ギャグのノリが好きなので、全編楽しく読めましたが、中でも白眉はその15 です。
二ノ宮さんのお姉さん夫婦のところが6歳違いのため、小学校のPTAを12年間だよ?!という愚痴から始まります。これは保育園でも良く聞いたなー。送り迎えを続けて何年目とか。
それは勘弁…と思う二ノ宮先生に対して、POMさんは妊娠中からPTAは俺が出るんだよねーとなぜか嬉しそう。
実際仕事中外が騒がしいな?と思ったら、ガレージで自治会の祭りの2次会をやってたり、ご近所から野菜をいただいたりと、ご近所付き合いの出来るパパ……めっちゃ貴重な存在!
保育園の送り迎え、行事も遠足も面談も難なくこなし、保育園の発表会の時期になると頻繁に誰かと打ち合わせ。子供たちの歌う曲をレコーディングし、子供のバックでドラムを演奏し、運動会では音響係。
何より圧巻なのは、ママ友と持ち寄り忘年会まで……!
マネジメント業務、主夫業に加えて育児。それだけでもすごいのに面倒な地域の付き合い、PTA、ママ友付き合いまいでこなせるなんて、ただの「祭り好き」じゃないですよ。
このすぐ後に、パパの機嫌が悪い時、「すごいねーパパは。なんでもできちゃうんだから。スーパーマンだよね」と盛り上げていたら、
「どうせ俺はスーパーに行く男だよ!!」とキレられる四コマがあり、笑ってしまうんですが、ほんとスーパーマンですよ~。
「どうせならとことんやった方が楽しいだろ」って、思ってても実行出来る人はなかなかいないですからね。

ここのうるさく音を立てて家事をこれ見よがしにするって、あるあるです。
ママがいいーって泣かれて、「ママのどこがそんなにいいの?」やめてーママってそんなにいい人じゃないのーっていうのは、自分もしょっ中思います。

共感するネタの他に、その12みたいな男の子ならではの話も楽しいです。
綺麗なお姉さん大好きの巻。コウくん一生懸命で可愛いな!
娘もかなりとんちんかんに「ママが一番かわいいよ」みたいなこと言ってくれますが、息子に言われたらこれはもう格別なんでしょうね~。羨ましいです。

適材適所でこういう家庭がこれからも増えるかな?と思いますが、その1ですでにステキなお母さんの憧れとグッバイした二ノ宮先生に、
「だったらおまえステキなお父さんになってみろよ!!それじゃただのダメおやじだろ!!」
というPOMさんの言葉が全てですかね……。
でも完璧な人生なんて息が詰まっちゃいますからね!
適度にゆるくて楽しいエッセイまんがでした。

最新情報をチェックしよう!