「きのう何食べた?」84話 感想 よしながふみ モーニング30号

「きのう何食べた?」84話

この回は、単行本10巻発売記念で、「何食べ」がモーニングの表紙を飾りました。
主要キャラ大集合だったんですが、本編はいつも通りで、カラーなんかもなしでした。

以下ネタバレありの感想です。
[adchord] ある燃えないゴミの日。
自宅マンションのロビーで、シロさんは久しぶりにオーナーさんに会いました。このオーナーさんは、以前シロさんの依頼人だったことがあるんですよね、9巻参照。謙虚で物腰の柔らかい、いい大家さんです。
ゴミ捨ての後、連れ立って駅へ向かいます。
契約更新の時期ですが、もちろん更新のつもりのシロさん。オーナーさんも喜んではくれたんですが、どこか浮かない顔で。
つい気になったシロさん、このマンションで何か別のトラブルでも⁈と聞いてしまいます。
するとオーナーさんは食い気味に、全く予想外のことを言い出したのです!
先生の部屋の同居人の男性、その方って先生の恋人なのでは?と。
渋谷区同性パートナーシップ条例のニュースを見た池辺さん、ふと結び付けて考えてみたんですね、それとこれを。
絶句するシロさん。
でも池辺さんの方も思い切って聞いたみたいで、茶化す雰囲気ではない、ですね。
シロさんのシミュレーション。
その1 兄弟です!
その2 友人です(ルームシェアです)!
その3 いとこです!
思考時間1秒。しかし50代ともなると、全てが不自然な苦しい言い訳に思えて、
「ハイ
そうです
私の恋人
なんです……」
言ってから激しくうろたえているシロさん、可愛い。
池辺さんは、まあ答えを確信してなきゃそもそもこんな質問出来ないわけですから!やっぱりそーですかあ〜って明るい笑顔です。
職場には言わないで……的にうろたえるシロさんの態度は流して、誰にも言うつもりないから安心してください、と。
大家さんとしては、賃料さえ間違いなく入ればあとはプライバシーですからね〜弁護士さんで頼りになるし、ずっと住んで下さい!とお墨付きもらっちゃいました。
色々ホッとするシロさん。
実は池辺さんが本当に聞きたかったことは、むしろ条例に惹かれてシロさんが渋谷区に引っ越すのでは?そんなのやだ!ということだったのでした。

思わぬカミングアウトをしたせいか、夕飯作りにもいつもと違う気合の入るシロさん。
メニューはレバニラ炒め・蒸しなすのじゃこマリネ・きゅうりとキャベツの塩もみ・かきたま汁です。レバニラが初挑戦で、ここに気合が入ってます。
レバーをさっと短時間であげるのがコツなんだそうです。

今朝の出来事をシロさん、ケンジに話すわけではないんですが、ちょっとしみじみ振り返ってます。佳代子さんのときは危機的状況だったからだけど、今回は何とか言い逃れ出来たかもしれないのに、言っちゃったなあ、と。オーナーさんの人柄がわかっていたからという面もありますが、特に後悔はなさそうです。
シロさんもだし、社会も変化しているんですね。

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