「逃げるは恥だが役に立つ」32話 Kiss 2016年2月号 感想

前回の記事の終わりに「あと少しで続きが……」って書いてたんですが、一月号は海野先生が体調不良で休載だったので、二ヶ月ぶりですね。今回はその分大増44P!内容も4人でクリスマス会と充実〜!面白かったです♪
以下ネタバレありの感想です。
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「逃げるは恥だが役に立つ」第32話[ひょうたんから駒]

百合ちゃんのお城(一人暮らしのマンション)から物語は始まります。
かわいい姪っ子が床に手を付いて頭を下げて、
「何も言わず1ヶ月ここに置いてください!」
ときては、
「ぐぬう……」
としか言えずいいなりなのが伯母というもの。
みくりが百合ちゃんのうちに転がり込んで一週間。みくりがせっせと家事をして、女二人だと他愛ないことでも会話が弾み、かなり共同生活は順調です。
朝からサーモンとアボカドのオープンサンド、コーヒーはブルーフルーテッドのカップで。明日はココナッツオイルのフレンチトースト、パンはいちじくとくるみとライ麦のを買い置きして。ちょっと高いけど美味しいよね!ついでにクリーニングの受け取りよろしくね。
そう、長く一人暮らしをしていると誰かと暮らすなんて無理、と誰しも思うものですが、それが気心の知れた相手なら?
「このままずっとみくりと暮らすのもいいわね……」
危険!
このラグジュアリーで快適な生活を楽しんでいるみくりですが、あくまで平匡のところに戻るのが前提です。百合ちゃんの口から「離婚」の二字が出た時も全力で否定!
この生活はお互いにとってどうにも楽すぎるようです。

そんな中、みくりは中学からの友達とランチに出かけるんですが、どうもこれがかなりの重要エピのようです。みくりの人生の転機になるかも?
やっさんこと田中安恵さん、まとめると「不倫の末子供を産んでその子にキラキラネームをつけて実家に帰ってきた」とこの若さで波乱万丈。娘の名前は蝶(ひらり)ちゃん。
全く生き方考え方の違う二人ですが、仲良しです。やはり友達といえど相手を批判せず、尊重し合っているのがいいんですね。
そして結婚したら専業主婦になるの?と問われたみくりは。
結婚しても働きたいと答えます。
それを受けてやっさんも、自分も実家で家事をやらされているからと、
「家事ってやって当たり前って思われるし、現金収入がないのよね」
結婚しててもしてなくても、大人なら自分の自由になるまとまったお金が必要ーーみくりも大いに共感します。
そして、八百屋。運命の八百屋。
やっさんのおばあちゃんが入院することになり、八百屋の切り盛りを任されることに決まっているのですが、これが住宅街にポツンとある、ご近所のご老人しか利用しない店で、売上をそのままもらえるといってもやっさんにとっては迷惑な話で。
ところが話を聞いていたみくり、小洒落た改善案が頭にどんどん浮かんできて、「あったらいい素敵な八百屋」についてまくし立ててしまいます。
当然やっさんは「あんたがやれば?」とばっさり。
実現のための現実的な問題点を列挙して反駁されて、
(私っていっつもこうだな……)と反省して謝るみくり。
でもやっさんは意外にも、今の意見、私には余計なお世話だからそういったけど、役に立つ人もいるんじゃない?とあくまでみくりの人格は尊重してくれるのでした。この辺、平匡の新しい仕事ともリンクしそうですね。
とりあえずこの場は和やかに別れ、平匡との週末デートの際にも、私その子好きなんですよと報告するのでした。
約束していた週末のおうちデートは二人で餃子作りでした。
二人でスーパーで買い物して、並んで餡を作って、向かい合って包みます。もちろん焼くのも二人でやって、たれもそれぞれ試してみたり。
ビール飲んでお腹いっぱいで眠くなってきた!と食卓でだら〜っとするみくりに平匡が、
「後片付けはいいんですか」
「ん〜今日は仕事じゃないんで〜」
と幸せそうに赤ら顔で答えるみくり。
何か気付いたような平匡のアップが意味ありげにはさまれます。

一転して小洒落たバーで飲んでいる百合ちゃんと風見さん。
みくりと平匡さんについて、何か知ってる?知らないならいいんだけど……と歯切れの悪い百合ちゃん、勘のいい風見さんにかかっては、理由のわからない別居中であることを、喋らされてしまいました。
姪っ子なんだから気になって当然だし、訊ける立場なんだから訊けばいいじゃないですか。
そんな簡単なことなんだけど、百合ちゃんは「理解のある伯母」のポジションを守りたかったんですねー。人生の先輩として懐深くいたいというか。
でも確かに、だからこそみくりも実家でも友人でもなく百合ちゃんを頼って来たわけなんですよね。
しかし反動で風見さんには色々さらけ出してしまっている百合ちゃんですが……、
「津崎さんと入れ替わるチャンス……」なんて呟かれてしまっては、やっぱり食えない男なわけです。
そして当の噂の二人はというと、ベッドで並んでいちゃいちゃ……というか、眠りにつくまえのおしゃべり。平匡がなんだかすごく、普通の青年っぽい顔をしています。
今までにない、普通の恋人同士っぽい食卓に、何か思うところがあったみたいです。
「仕事じゃない」
と言われて、当たり前のように後片付けをしてもらうものだと思っていた自分がいて、初めてみくりが訴えている内容が腑に落ちた気がすると。
この一ヶ月僕も考えますーーと真剣に話して横を見ると、実に気持ちよさそうに眠ってしまっているみくりがいて。
聞いてなかったかーと苦笑する平匡さんの幸福そうなこと!

さてクリスマスが近づいて来て、クリスマスが苦手の百合ちゃんのために、みくりはみんなでのホームパーティーを提案します。もちろん風見さんも。
平匡にケーキ、風見さんにお酒を頼み、沼田さんは「男だらけのクリスマスナイト☆」だからおいといて。
ツリーはないのでシックなリースで。百合ちゃんはファンシーも苦手ということで、慌てて平匡に「大人っぽくてシックな」ケーキを指定するみくり。生クリームにイチゴにサンタはやめといて!とメール。
当日もこっそり事前に確認し合う二人が可愛い。
なんせ風見さんは元々のセンスで、女性が好きだからとモエのロゼと、チキンに合うからと白の2本を持参して百合ちゃんに喜ばれてます。
「素敵なケーキ!平匡さんありがとう」と言われて、ほっと胸を撫で下ろす二人。婚約中っぽいエピソードで可愛いかった(^ ^)
美味しい食事とお酒でみんながほどよく酔っ払った頃。
目が座った百合ちゃん、なんで別居してんの、って聞いちゃいました結局。
「僕も知りたいです」
二人に訊かれて平匡さん、
「僕が一番知りたいです!」
ぶっちゃけてます。酔ってます。
ごまかしきれずに膝を抱えてみくりは答えます。
「家庭内の家事に対価をもらうこと」についてのもやもや?結婚に対するもやもや?とにかく詳しくは言えないけどもやもやが溜まりに溜まって、頭を冷やすために離れてみた、ということを説明。
「離れてみてどうでしたか」
風見さんにさわやかに訊かれて、みくりはちょっと考えて、酔っ払った勢いを借りて素直に答えます。
「やっぱり 平匡さんと一緒にいたいなって……」
百合ちゃんと風見さんは脱力。
平匡さんはもうメガネをとって「死ぬ…!」と身悶えてます。酔ってるなー。
平匡を送って行ったみくり、用意しておいたクリスマスプレゼントのお返しにハグされて、あまりの幸せに別れたくないよ〜一緒に帰りたいなぁとは思うのですが、百合ちゃんを独りに出来ないなーと思い直します。
その代わり年末年始は一緒♡お互いの実家への年始の挨拶、今までは仕事だから気楽だったけど、緊張するな〜というみくりに、平匡はこの前のデートの日から考えていたことを伝えます。
「みくりさんが答えを出すまで僕はまちます」と。
好きなのに一線を越える勇気を持てずに逃げた僕を、みくりは待っていてくれた。今度は僕の番だと、平匡さんなりにこの別居に納得がいったようです。

そして戻って来ないかもと思いながらもみくりを待つ百合ちゃん、テーブルの陰にマフラーがあるのに気付いた時、忘れ物の主が取りに戻って来ました。
百合ちゃんはついでのように、星の形のチョコレートを渡します。
転職するんだから、
「夜空に輝く星が行き先を照らしてくれますように。頑張って」
少女のようにロマンチックなこのクリスマスの贈り物に対する風見さんの反応は。
「抱きしめていいですか」
「だめよ!」
即答でしたが、この二人の身長差萌え!
みくりもちゃんと戻って来て、年が明けたある日のこと。
掃除中のみくりに一本の電話。やっさんから。
「みくり?助けて。八百屋手伝って」
「は?!」
で、終わり。
読み応えありました!萌えもいっぱい。今紅白見ながら無理矢理書きました。やっぱり今年のことは今年中にすませたかったので(^ ^)スッキリ!

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